今日は、年少組で「山の音楽家・なるべく本物を」ということで、楽器を持っている先生が「バイオリン・フルート・たいこ」を出してきて音を聞かせてくれました。もちろん歌の中では「キュキュ」とか「ピピ」とか「トコトン」と歌っているので、それは間違えではないのですが、実物の音は、そのように言葉で表しきれないものがあります。
　子ども達の中には、夏のミニコンサート＆楽器体験で、それぞれ音を出してみた子もいるとは思いますが、今回改めて紹介しつつ一緒に歌ってみたのでした。
　私は高校時代に太鼓を叩いていたので、心得という程ではありませんが、叩くことができます。今回も少し叩いたのですが、いや！何とも血が騒ぐ。もう３０年も昔のことですのに。
　こういった趣味の領域というのは、誰もができる・経験がある訳ではありません。しかし思うのです。「趣味があるなら、その個性を子ども達に見せてもいいのではないか」と。全員必須の事ではないのですが、何か先生も「私はこれが好きなの」というのを披露する機会は、あっていいのだろうと思います。世の中の見方はいろいろあって、「正しい・正しくない」というのも無論ある訳ですが、「これが好き！」というのも大切にされるべき価値観であると思います。そして実は「これが好き」というのを何も持たない若者が、今は増えているそうです。これは憂慮すべきことだと思います。先日の講演会でも話しましたが、「理由はないけれど、きっと大丈夫」という、理屈を越えた力は、こういった所から出てくると思うからです。
　もちろん「学年によって・先生によって異なるのは不公平」という見方もあると思います。しかし、デコボコを削って平坦にするより、それぞれの個性を発揮して（巡回するとか？）「みんなに出していく」方向で考えたい、と思うのです。