今日は年長さんの子ども達と先生だけで、バスに乗って園外保育に行きました。４年ほど前からの企画ですが、年長さんならではだなぁと思う所がたくさん見られます。風もなく暖かで、本当によい思い出になりました。
　行き先は「川口市立グリーンセンター」。お花見の季節は大混雑のようですが、この時期の平日とあって、悠々遊ぶ事ができました。温室・アスレチック・ミニ汽車と盛りだくさんなのですが、ある意味「子どもらしいなぁ」と感じたのは、最後に寄った大芝生でした。全体の集合写真を撮るために移動していったので、見晴らしはいいですが遊具はありません。でも、その中で子ども達は伸び伸びと、ずーっと遊んでいました。川口でなく文京区だったら、そして閉園時間がなければ、それこそ日が暮れるまで遊んでいたかも知れません。「遊ぶための道具立て」はないのですが、友達がいて、先生がいて、広い場所があって。それで十分なのかも知れない。そんな感じでした。新宿御苑でも芋掘りのお弁当後でも（そして植物園でも）、「空間と時間と仲間」という「３つの間」があれば子どもは幸せなのかも…。いつもは「多彩な環境を用意して」とか考えているくせに自己矛盾だな、そんな考えがよぎります。
　そう言えば、地震の後で避難していた子ども達が「野生化していた（表現は悪いですが、見てきた方から聞いた話です）」という話も思い出します。予定もない、おもちゃもない、そんな環境で子ども達は束の間、本能的に生き物として暮らしていたのかも知れない。

大人の思惑というか資本主義のターゲットから外れて。

　それが不幸なのか辛いのか、幸せなのか私には分かりません。「野生化」が「表現にせよ、悪い」と言っているのは私の思い上がりかも知れません。ああ、生まれてこの方、「文明的に生きてきた」私には分かりません。
　「究極の正しい事、は分からないけれど、今はひとまず取りあえず、私の人生からしてこれが大切だ」と思うことを形にしていく。日々「本当に、これでいいのかな」を考え鍛えていくネタと向き合う。それが私の仕事なんだと思います。
　大袈裟に過ぎるかも知れませんけれど。