さまざまな行事のある二学期ですが、この「お餅つき」がほぼ最後の山場です。コロナ禍が始まって以来数年。先生方が基本線を考えて、保護者の方にもお手伝いいただきつつ行ってきました。「子ども達にどのような価値を提供していくか」は毎年考えているものの、社会情勢的には難しい面も出ていると感じます。区役所へ届を出しに行くと、厳重な衛生管理を求められますし（守れてはいる、と思うのですが）。食べるという要素を入れるのは「マスクを外す時間」でもありますし、搗いているところの見学はみんなが大声を出す機会でもある。何日か前のテレビで、「幼稚園児が、自分たちで作った米を使って餅つきを行いました」と流れているのを見て何だか安堵したり、「これからはインフルエンザが流行する時期です」にヒヤヒヤしておりました。

　それでも何とか今年も無事に行うことができました。私が園長になって以来でさえ、「お餅つき」を取り巻く環境は結構大きく変わりました（私の体力的にも、昔はひと臼くらいは搗けていたのに…関係ないか）。「昔から行ってきた行事だから、意味は大きいはず。だけど、それを言語化しなきゃならない」のが時代の要請です。終わった後は先生方の振り返りを行います。良かった点や過去との比較も行いながら、「子どもにとってどんな経験であって欲しいか」は忘れることなく話し合われます。いろんな意見が出されました。「ここだけを何とかしたい」と言っても、連動して直す場所はたくさん見つかったりします。「過去はそうしていたけれど、こういう問題点が上がってやめた」などの経緯も語られます。結局、来年度について、詳細が詰められたとはまだ言えません。しかし、子ども達にとって意味ある時間を持ちたいと考えています。
　改めまして、今回ご協力いただきましたお母さん・お父さん方に感謝申し上げます。あまり深く考えずに「ああ疲れたー！でも楽しかったね」が言えればいいのかも知れませんけれど。