年長さんのお泊まり会も終わり、１学期の行事は全て終了しました。７月に入ってからは低温が続き、なかなかプールに入れませんでしたが、この１泊２日は好天に恵まれ、子ども達もたいへん気分良く過ごすことができました。まずもって、子ども達を送り出して下さった保護者の皆様に、感謝いたします。
　お昼から翌朝にかけて、ほんの短い間ではありますけれど、子ども達が「自分でやらなければならない」事が日常よりも格段に多い経験でした。恐らくこれに備えて、予めお泊まりに行った子、荷物の確認を自分で行った子、夜の確認をした子など、様々な準備を積み重ねて来られたのだろうと思います。「自分でする」、親から見れば部分的に手放す訳ですが、それによって育つ部分は大きいと思います。
　人間は環境によって形作られるので、「安心できる・そのままでいてよい」環境は、実は成長を促さない面があります。特別なことをしなくても大丈夫なのですから。一方「自分でやらねばならない」と感知したときは、努力とか工夫とか、今までと異なるアクションが生まれてきます。将来、「このままじゃ成績悪くてどこへも行けない！」と心底思ったときに、一生懸命勉強し始めるようなものです。庇（かば）って貰わないことが、子ども自らが成長するきっかけになります。
　ですので、子ども達が戻ってきたら、一つ一つの事柄について、恐らくご心配で聞きたくなるのではありましょうが、子ども達が自ら語るところを聴いてあげれば、それでよいのではないかと思います。いずれ親元を離れるのですから。
　そしてもしかすると、親にとっても自らの将来…つまり、夫婦二人に戻る時…の練習になったのかも知れませんよ。
　卒園式で「幼稚園で一番楽しかったこと」として挙げられることも多い行事です。我々もそれを意識して取り組ませていただきました。夜の警備を買って出て下さったお父さん方、朝から暑い中プールのお掃除などに来て下さったお母さん方、本当にありがとうございました。