卒園式は一昨日だったのですが、昨日は春彼岸のお中日で、今日になってようやく少し全てが落ち着いてきた感じがします。昨日よりも暖かいので、お寺のお参りも多く、今もオタマジャクシにひかれて池に手を突っ込んでいる子たちがいます。
　朝、幼稚園の玄関へ行ったら－－卒園式の花が飾ってありました。式の時、私の右側にあったものです。鈴木先生が贈ってくれたものも。それを見ながら、ぼんやりと当日のこと、卒園式の練習のことなど、思い出していました。
　「どんな気持ちで卒園式を迎えるのだろうか…」。新学期始まりの時には漠然とした「見えなさ」があるだけでした。そして子どもたちをめぐり、職員をめぐり、いろんな事柄がありました。本当に波瀾万丈の学年でありました。本当にいろいろと。

　でも、ずっと一貫して感じていたのは、「子どもたちを大切に守りたい。子どもたちの担任を守りたい」というお母さん方の思いでした。昨晩の謝恩会でも「男前！」というかけ声が聞こえたような…。
　ともあれ、カレンダーは毎日決まってめくられ、卒園の日を過ぎました。まだ２日しか経っていないので、明日から改めて登園してきたとしても、きっと違和感はないでしょう。エプロンだって、充分着けられるはずです。
　でも…。もう、あの子達には似合わないのです。保育証書を貰ったからには。幼稚園という母体から生まれ出ていったからには、もう戻れないのです。


　今日のエントリーは「花を残して」というタイトルにしました。「花は咲く」というＮＨＫの歌、最後は「私は何を残したんだろう」と問いかけるのですが、結局誰もが花を残していくのだろうと思います。あの子達が残していった幼稚園の花－子どもの育ちの姿という花や、お母さんが子どもに掛ける愛情という花を、これからも大切にしていきたいと思います。

　子どもたち、お母さん方、そしてお母さん方を支えてくださったお父さん方、ありがとうございました。