何だかおセンチなタイトルにしてしまいましたが、今のメンバーで全員が集うのは、今日の終業式で最後です。終業式も年度終わりも、これから何度かあるでしょうけれど、今日のメンバーが集まることはもう、未来永劫ないのです。式が始まって、最初の挨拶をしたとき、子ども達の声が聞こえてきて…パッとそんな想いがよぎりました。
　子ども達は、大人に比べて未体験の物事が多いので、園長が「このメンバーで一緒にご挨拶するのは、今日が最後です」と言っても、「ああ、あの感じね」と伝わった訳ではないでしょう。春休みが過ぎ、４月になって新しいバッチをもらい、今までとは違う部屋に入って、新しい出会いがあって（それを何度か繰り返し）、そして「ああ、これが、進級・卒園ということなんだ。これが、別れということなんだ」と理解していくのだろうと思います。
　年度の終わりは、それこそ１年に１回しかありませんし、進級と卒園では感じる事も異なるでしょう。１回で理解できる筈もありません。それでも、「終わりが来る」と知っていてほしいと私は願っています。
　なぜなら、「終わりがある」と思っている方が、人生生きやすいのではないだろうか、と思うからです。とくに最近。私ごとですが、最近息子の受験があり、暫く勉強を見ていました。思うに任せない子どもの姿を前に、思わず自問自答しました。「何故、子どもの勉強を見るのだろう？面倒をみるのだろう？」…。それに対しての自分の答えは「こちらが先に老化し、こちらが先に死んでしまうから」でした。そうですね、自分が老化しないのであれば、子どもを儲けて育てる意味はありません。スケールはかなり大きいですが、「年少にも終わりはある、人生にも終わりがある」。だからこそ…！という事は多いのだろうと思います。