要素が多すぎると幼児は混乱する
2025/01/17
要素が多すぎた
絵画鑑賞の実践から
今日も年長児の絵画鑑賞活動を行いました。全国的にも例が多くないようで、何事も手探りで進んでいるという感じです。もう年度も終盤になってきたので、絵に変化をつけて「要素が多い物・余り見かけないであろうタッチ・異文化の違和感」という、結構盛り込んだ…欲張った物を題材にしてみました。
Ameyaというタイトル通り、日本に来た外国人が、その様子に関心を持って描いたものです。この方(Robert Frederick Blum)、似たようなテーマの絵が何枚か残っていまして、ビビッドというのか、独自の雰囲気を持っています。
子ども達は、「わぁ」と絵を見始めましたが、要素が多いので視点がまとまらず、今ひとつ活気に欠ける感じになってしまいました。それでも「これは侍がいる頃の日本」とか「(左の)車椅子みたいなのは何かを運んでいる」「牛肉豚肉って書いてある」などの発見が語られました。そして、「中心人物は水色の人」と感じたのでしょうね。その持ち物や動作についての意見も多く出てきました。友だちの意見を聞いて視線を向けている姿や、自分なりに考えている姿もありました。
慣れてきているので、「何かを言うと根拠を求められる」ということに気づいている子も多く、そこまで考えている様子の子も増えてきました。ウケ狙いの発言(それはそれで面白いのですが)も減ってきているようです。それにしても…
現代って、「何かをじっくり観察する」習慣が薄れているなぁと感じます。「動画を2倍速で見る」とか「音楽も映画もザッピング」とか。
観察力って、実にとても大切な物だと思います。お子さんを育てている間、「何だか顔色がおかしいな、調子が悪そうだな」を見つけるのも観察力の賜物でしょう。「トマトのお医者さん」は「はっきりと言葉にならない時点でも、何だかおかしい。この木には何か起きている」を感じるのだそうです。
100周年の時にも「子どもが観察するのを邪魔しない」を考えました。これ、「Youtubeを見ている」とは違いますから。。。そういえば、「本を観察する」とは言わないけれど、本は観察に近いのかも…と思いつきました…どうだろう。
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