学校法人明照学園

誰もがキーパーソン

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誰もがキーパーソン

誰もがキーパーソン

2024/12/13

 年長組での「対話型絵画鑑賞」、楽しく行っています。何と言っても子ども達の(文字通り)目の付け所が面白い。今回は登場人物(=情報量)が多いのですが、改めて「どの登場人物も絵を読み解くキーパーソン」ということを感じました。それを示してくれたのは、もちろん子ども達です。
 今回の絵画では、比較的場面が読み取りやすく、しかも(ウッカリ)2回目の鑑賞ということで、子ども達から「見たことあるー」という声が最初にあがりました。(しまった)と思いつつ、「さぁ、前の時よりもっと沢山、何かを見つけられるかな?」と対応して、話を聞いていきました。
 大きく(近く)描いてある人はもちろんシーンの説明として重要なのですが、子ども達は「細かい所を見るのが好き」という既知の特性により、「この人が指をさしている」「この人が持っているのは日本の地図だと思う」「ここにあるのは夏みかんだと思う」など、大人から見ると「イヤ主題はこの人たちでしょうよ…」と言いたくなるほど、細部から見ていきます。「いや、この人たちに注目してよ」は封印し、暫くすると「この人達は日本人だと思う。髪型が昔のだから」「この人は倒れている」「この人は死にそうなんじゃないか」「この人は向こうの島へ行こうとしている」「大きい船だって指さしている」…こちらはひたすらに「ふうん、なるほど」と受けとめて、時折「手に持っているのは何だろう?って考えたんだね」「戦争しているのか、仲良くしているのか。この人達の関係を考えたんだね」と視点を還元し、「さっきの子はこう言っていたけど」と意見を比較し…とにかく交通整理だけして進めていきました。

 さて、この絵におけるキーパーソンは?と大人に聞けば、恐らく「真ん中の、帽子を持った人」か「右で青い服の人」と答えるのではないでしょうか・真ん中あたりに描かれていることはもちろん、両者の関係や状況こそ読み取りたいと思うからです。
 しかし、色んな思いを巡らせてきたことで、子ども達も「この人は横たわって大変そう」という所から絵を読み解ける可能性を感じました。「外国人が困っていて、日本の人が助けている」という解釈へ辿り着く、やはりキーパーソンなのです。

 私達はついつい、「ほら、ここをごらんよ」とメインテーマ一直線の見方を勧めてしまいますが、「断片をたくさん見て考えることから大筋を掴む」という理解の仕方もまた、素晴らしいと思うのです。子ども達の発想って、本当に面白いです。

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