学校法人明照学園
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目標と目的

目標と目的

2015/03/16

hana 今日・明日と「お花探しゲーム」を行っています。もう何回目だか、正直なところ分かりません。多分、私が始めた事業のうち、(今のところ)一番のイベントだと思います。「子ども達に、見る目を育てたい」と思って始めたのですが、回を重ねるといろいろと分かってくるものです。
 子ども達は、もちろんスタンプが欲しくていろいろ頑張るのですが、そのスタンプの意味を、大人の方々には分かっておいて欲しいと思います。
 意味の一つは、「花を見分ける力を持っている」こと。園内の様々な植物の中で、自分の目指す花を見つけてくるのですから、そこには環境を積極的に見るという経験があるに違いありません。大抵の木にはたくさんの花がついていますから、厳密に写真に写っていた花を見つけるというよりも、特徴を捉えて「同じだ!」と気づく目です。
 もう一つはコミュニケーションの力。そもそも「何組ですか?お名前は?」に答えなければゲームを始められません。入園考査でも「お名前は?」のやりとりはあるのですが、相手に間違って聞き取られては、間違えたまま書かれた紙で進めなければなりません。(実際には必ずきちんと名前を書きますが。)
 また、花を見つけても先生にうまく伝えられなければ、スタンプには至りません。年少組であれば、「あっちのあそこ」でもスタンプを貰えることがあります(年度当初、5月とか6月の場合)が、今の時期であれば難しくなってきます。「やったー!また次を探そう!」という意欲喚起に繋げるために、ある程度の幅は持たせていますが、年中さん以上で「あっちのむこう」では、まず貰えません。「近くに何があった?」「花びらは何枚あったの?」など、具体的な質問をして、観察眼の確かさでフォローすることもありますが、結局はコミュニケーションの力があることを、スタンプは表しているのです。
 たいへん多くの子達に楽しんで貰い、とても嬉しいのですが、近年何だか心配になる事もあります。その一つは、並ぶ時間が長すぎること。せっかく見つけたのに、それが評価されるまで相当時間がかかってしまい、忘れてしまうことがあるのです。大変申し訳ないと思いつつ、根本的な解決が見えないでいます。
 それと恐らく関連しているのですが、一度並んだときに沢山の答えを言おうとする子が増えたことも、何となく心配です。沢山を一気に答えれば、もちろん時間の無駄を省けるわけですが、「見つけた!」という喜びが、何だか薄まってしまうような気がします。
 「あった!あったぞ!先生の所へ行こう!」と走り出す。「他のも探してから行こう」と、他の物も探す。どちらが幼児の姿としてよいのか、成長の過程としてどう捉えるべきか、分からないままです。
 またもう一点。当初から、「見つからなかったら、お友達に聞いてみてもいいんだよ」という事も、一貫して伝えています。これもコミュニケーションの練習です。でも先生の前では、自分の言葉として話して欲しい。それが私の目論見です。
 ところが先生の前に来て、前に答えている友達そっくりそのまま、答える子もいます。正解ではあるし真似られるのは良いことなのですが、「本当に自分で見てきたの?」と聞きたくなることもあります。つまり観察力を働かせていないのかな?ということです。
 そんな訳で、何度やってもいろいろと考えさせるイベントです。お母さん方、お付き合いいただきありがとうございます。

 

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