ダジャレのある生活
2014/02/06
このところ、毎朝登園の時に、ニコニコしながらダジャレを言って通っていく子がいます。園長も「今日は何だろう?」と期待してしまう位です。やはり、というか男の子です。気に入った物を突き詰めるのが、男の子は得意なようです。
子どもですから、どこかで聞いてきた・読んできた物が殆どなのだろうとは思います。もちろん「偶然思いついた」ものもあるでしょうけれど、数としては少数な筈です(これは、ナゾナゾも同じ傾向)。大人として、「ああ、書いてあったね」「お兄ちゃんから言われたのを、得意気に再現してるな」「また同じ事言ってる」と、思わず反応してしまう部分もあります。「自分で思いついたの?」と疑ってしまったりする事も。
しかし、そんな突っ込みは無意味というかマイナスです。少なくとも大人としては。幼稚園の子どもにとって、「何かができる」具体的な事例は多いほど良いのです。その量が大切です。「思いついたか・読んだか・聞いたか」は、今のところ全く重要ではありません。「笑ってくれるのが嬉しい・驚く顔を見るのが楽しい」というエネルギーに支えられ、連発することが大切です。具体例が集まると…型が見えてくる、というか思いつくようになるからです。
お笑い芸人さんがテレビで「お笑い学校」の事を話すことがありますが、「学校」が成立するということは、セオリーがある、ということを示しています。落語で言う所の「サゲ・オチ」の作り方にはパターンがある、という事です。
どんな種類があるかは別の機会に譲るとして、今日言いたいことは「型を知る」ことの大切さです。これは、将来になっても使える…作文指導に関わる事です。そう。「何を書くか」という題材の選び方より、まず「型を知る」方が大切なのです。…小学生をお持ちの方は、「作文指導の方法」を読みたいと思うかも知れませんが…。
幼稚園児には、恐らく「型」を直に教えることはできないでしょう。どうしても抽象的な言葉や概念を使わなければならないからです。そして、そういう言葉を理解するには、まず沢山の経験=具体例を知らなければならないからです。抽象的な言葉を聞いたときに、「ああ、昔こんな事があった、あれね!」というのが「理解」だからです。
そして、ダジャレというのは発音の遊びです。ゆえに会話が多い子の方が、ダジャレが得意になる筈です。また、語彙数が多い方が得意になる筈です。日本語は同音異義語の多いことが特徴ですが、同じ音・似たような音で意味が異なる「同音異義語」は、まさにダジャレのエンジンです。
繰り返しますが、「どこからネタを仕入れてきたか」は不問です。「喜んで貰えた」というエネルギーをあげることを第一に考え、何度でも何度でも笑ってあげて下さい。何はなくとも「大人が喜んでくれた」というのは子どもの心に残ることです(私も、3歳ごろ祖父を驚かせたことを今でも覚えています)。
「オリジナリティー」は、その先にあります。型を無意識にでも身に付けることで、内容が呼び込まれます。
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