運動会が終わり、子どもたちの気持ちも一段成長したように思います。体操の先生と話していたら、「少し子ども扱いからレベルアップします」とのことで、確かにそれに相応しい時期になったと感じました。大きな行事を終えると何かしら自信を得るのでしょうね、子どもたち。子どもへの接し方は、小まめに変えていかねばならないと思うのです。特に年長組は「もう卒園に向かう、小学生に向かう」という明らかな変化の時期にもなってきました。そんな中、年長組の先生の記録から。

「喋らない・素早く行動する・さんかく座りで待つ」という３つのことを約束した。体操中それを意識している姿がよく見られた。

　約束事…それが子どもにとって時間を有効に過ごすことに繋がる…をする時は、「目に見える姿として伝える」のが大切だと思います。記録では更に「帰りの会でそれらを振り返り、ちゃんと評価を伝えたところ、飛び上がって喜んでいた」とのこと。約束した側のせきにんとして、言いっぱなしでない所もいいですね。○は○、そうでないならそうと客観性を持って伝えられる。そういう内容の約束に子どもたちが慣れているのは、これからを生きていく人として大切だと思います。
　幼稚園では、「頑張るよ」という精神論も時には使います。しかしそれは、ある意味「具体的な姿、を言い尽くした時」かと思うのです。そういった主観は本質的に他者からの評価の馴染まないもの。どこまで行っても「本人なり」が全ての世界ですから、コミュニケーションで使うには慎重であって欲しいものです。