昨日・今日はお遊戯会の総練習でした。「オモテの捉え方」としては、「お客さんに見て頂く前の総仕上げ」ということなのですが、子ども達から見れば違った意味もあったようです。
　「お遊戯会とは何？」と定義を問われれば、「子どもがする何某かの演技を、お客さんに見てもらう会」ではあります。その事自体の（園長なりに考えている）意味もいずれ述べたいのですが、現場から見ると「連続した日々のうち、そういうハレの日もある」けれど、それは全く単独で存在しているのではない、というのが重要だと思います。
　学年によって目指す姿…どのような成長の機会、どのようなアセスメントとして捉えるかは異なるのですが、「その出来映えが全て」ではないことは、いずれも共通しています。まさに幼稚園での育ちは総合的なわけで、「歌を聴いたから、歌の上達が見られた」で済む話ではなく、舞台にあがり、並び、聞き、歌い、終えて舞台を降りて控室で待つに至るまで、全てがお遊戯会であり、全てに成長のヒントがあるのです。
　…おっと、当日の話がはじまりそうになってしまった…。
　さて総練習では、「公式に他学年の練習を見られる」最後の機会ということになります。衣装も照明も本番同様ですが、どの子にとっても「見せっこ」です。誰もが同じく舞台に上がる、その共通の経験を持った人どうしの「見せ合い」です。この双方向性は、「本番」にはないことです。
　そして、まるでライブ会場のような盛り上がりが写真からも伺えますが、それぞれの演し物を、みんなで消化し始めている姿が見られます。舞台と客席が、同じ曲や踊りを共有している。この一体感は、きっと遥か原始から人間が保ってきたものなのだろうなー、と思います。「…てみた」ではありませんが、「学年全員で、一緒に踊ってみた」が、本当に自然に、起こるかも知れません。