学校法人明照学園
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芋だけに留まらず

芋だけに留まらず

2018/10/03

 今日は年中組さん、ようやく「園内で芋掘り」ができました!先生の記録にも「興味の維持が結構大変でした」とありましたが、確かに植えてから殆ど手間いらず。むしろ「水はやらないで下さい、よっぽど日照りでない限り」と言われていましたし、夏になって他の学年が収穫を迎えても、まだまだ育成の時期でした。
 二学期に入って葉をひっくり返し、勢いが納まってきたのを先生方はチェックしていたのですね。「よし、芋掘りやりましょう!」と畑に向かったのでした。
 先ず土の上の葉や茎を刈り取ります。遠足の畑では農家さんが刈って下さっているのですが、幼稚園では自分達でやらなければいけません。
「あ、バッタ!」先生が見つけ、子ども達が覗き込みます。
「ぎゃー!!」「何なに?」「蛙が寝てる〜」、先生も面食らって驚いたようです。
蛙を畑の外へ出し、ミミズを捕まえ、ヤスデ(?)に驚き…

ようやく、掘る段になりました。「遠足ではシャベルの子もいるけれど、お芋を傷つけちゃうかもしれないから、今日は自分の手で掘りますよ」。「汚れたら、洗えばいいのよ〜」。
 そうです、この「汚れたら洗えばいい」はとっても大切な事なので以前のブログにのせたこともありますが、今年は更に大切な指導…保育者の言葉掛け…がありました。

「手がドロドロになるまで掘れたら、お芋掘り名人だよ!」

 幸か不幸か、現代子ども達の「自然な」感情としては「汚れたら嫌だな」が多いのでしょう。私が大学を出ることの本では「子どもは本能的にベタベタ・ドロドロ・グチャグチャが好き」と述べられていて、それは実感としてもあったのですが、現代はついにそれ、覆ってしまったように感じます。
 その前提のあるなか、「自分の力で手に入れる」経験をさせたい。その「踏ん切りを促す言葉」が「名人」なのですね。イヤ先生ナイスです。「お、あなたは名人だね!」という子が出始めると、みんな土と取っ組み、芋の頭が見えると大喜びで掘り進めていきます。
 こういう言い方が生きるのは、子ども達から先生への尊敬があるからだろう、と思います。「あなたに言われたってね〜」ではなく「先生が言ってくれるからこそ」のこと。有り難いです。
 ということで、「芋を手に入れた」「畑の生き物に触れた」「手の汚れを気にせず掘れる力(態度)を手に入れた」「先生に褒められた」という4つのメリットがある「園内お芋掘り」でした。

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