どうしてそう思うの?
2017/04/27
今日、玄関の絵を掛け替えました。象さんの写真です。さて、誰が最初に言ってくるかな…?楽しみに待っていました。
園庭で遊んでいた年中さんが、「ねえ、象さんの写真に替えたでしょう。どうして?」ほぉ…どうして替えたか?なかなか難しい問い方です。
そこで、「うん、象さんクイズにしようと思ってね。さて、あの象は子どもの象でしょうか、大人でしょうか?」「大人!」「大人!」…一人が勢いよく言うと、周りも釣られるものです。そこで、ここぞと思った質問を。
「どうしてそう思ったの?」…コミュニケーションの基礎を伸ばす、そのタイミングです。
「大きいから!」…まぁ想像通りなのですが、「象=大きい」という知識からきた答えです。そうかそうか…「ふぅん…みんなそうなの?」「うん!」ということで、みんなで見に行くことにしました。
「さて、どうかな…」「やっぱり大人だよ、大きいもん」、そう、自分の知識に合致したように見えるのですよね。そこで、視点をずらす問いを。「この象さんの右に見えてるの、何だろう?」「大きな足だ!…だから、これは子どもの象だ!」なかなか頭の回転が速いですね。「そう、大きすぎて写真には足しかないけど、これはお父さんかお母さんの足だね。だから、この写真は子どもの象なんだ」「ふーん」…一件落着です。
「どうして?」という疑問詞、子どもはよく使いますよね。物事を探求する姿勢の表れ、またコミュニケーションの齟齬を減らす言葉にもなります。でも、試行錯誤ですから「どうして?」の使いやすい場面と、そうでない場面がある。同じ「どうして?」の答えでも、自分の「考え」と「気持ち」の理由は質的に異なる。「考え」の理由は客観性を求められるのに対し、「気持ち」はあくまで主観ですので。
まずは「具体的に答えられる”どうして?”」に触れることが大切、と私は考えています。それを繰り返し、「どうして?」という言葉のイメージが固まってきて「気持ち」についての「どうして?」が語れるようになると思うのです。
大人の私達も、子どもに向かって「どうして?」と問うことは多いでしょう。「考え」と「気持ち」は説明の難易度が違いますので、その辺りは混同しないよう、気をつけなければなりませんね。
ああ…ここまで書いて気付きました。「どうして、そう考えるの?」と聞くべきでした。
あと、「おまけまめちしき」です。子どもに「Aかな、それともBかな?」と問うと、「B」と答えることが多いです。つまり、「最も最近聞いたもの」…です。今日の私の聞き方も、「子どもかな?大人かな?」の語順で聞いているのは、その傾向への対応でもあります。
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