響け歌声
2016/03/08
今日は「春の歌声コンサート」。この時期のコンサートは2回目です。昨年はトロンボーンとピアノの出演でしたが、今年はソプラノ歌手さんとピアノでの登場となりました。ご縁をいただき、誠にありがとうございます。
滑り出しは、童謡を何曲か。穏やかで子ども達に馴染みのある曲を歌っていただきました。美しい声がホールに響く中、一曲目から手拍子がおこり、自分達の知っている歌をどんどん声に出して歌います。実は…なのですが、子どもが最初から歌い出すのは想定外だったようで、嬉しさと共にちょっと驚かれたようです。
そこで、ピアノ曲の間にマイクを立て、子ども達が歌っても工藤さんの声がかき消されないようにしました。後半はみんなで合唱のようになり、非常に盛り上がりました。(クリックすると音が出ます)
そして最後に、北原白秋&山田耕筰の「この道」を歌っていただきました。きっと、子ども達にとって「今すぐピンと来る」ものではなかったろうと思います。でも少なくとも、私にはじーんと来ました。
「この道は いつか来た道」もうここだけで、「自分は既に一人の大人になったのだ」ということを感じさせます。以前来たことがある。単にそれを思い出しただけではなく、かなり長い時間を経てしまっている。そして、「あの時一緒だった」お母さんは、今はもういない(一緒ではない、というだけですね)。
「ああ そうだよ」は、誰かが隣にいるのではなく、自らに呼びかけているのだと感じます。ひとりごと。これも、ふと気づいたのでありましょう。
私達は大人になって、日常を慌ただしく過ごしていて、でもフトした時に足をとめ、「あ…」と何かを思い出すことがあります。とても懐かしい、何かを。原点ならぬ原風景、「当時は当たり前の環境だったけれど、今となっては貴重な、幸せな風景」を指していると思います。一人一人にとって、何が「原風景」になるかは分かりませんが、幼稚園での日々も、もしかすると子どもにとって、そんな「原風景」の一つになるのかなぁ、と思います。
この歌は、聞かせて貰うものだと思います。もちろん歌ってもいいのですが、聞かせて貰う歌。自分も歌いながら聞く歌。詩が旋律にのることで、個別に違いないのですが、ひとしく原風景を思い出させてくれるのではないでしょうか。
こうして、道を求めて精進している方達が、親しく音楽を奏でてくれたこと、子ども達の思い出のどこかに、残って欲しいなぁと思います。
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