お遊戯会御礼
2016/02/07
保護者の皆様 関係者の皆様
土曜日のお遊戯会につきましては、本当に多くの方にご来場いただき、子どもたちの姿を認め、拍手と笑顔を送って下さって、ありがとうございました。
子どもたちは、自らの行いに対して、どんな反応があるのか?それによって「これは良いことだ」「これはまずいことだ」と経験を蓄積していきます。そして、前者と判断されれば再現し、定着していきます(強化される、と呼びます)し、逆に後者と判断すれば行わなくなっていきます(弱化、と呼ばれます)。評価によって次の意欲や行動が制御される、というのはパッと聞くと奇異な感じを受けるかも知れませんが、いま心理学でさかんに取り上げられているテーマです。
テストなどもこれに類するものではあるのですが、「反応はできるだけ早く…一分以内でないと強化に結びつきにくい」ということもあり、まさしくリアルタイムのやりとりこそが、子どもを変えていく力になるのです。
もちろん家に帰ってから「今日のお遊戯、一生懸命で良かったね」と伝え、子どもが喜ぶというシーンもあるでしょう。けれど、その時その場で拍手を貰うことは、子どもをまるのまま認め、自分の行いに自信を持つことに、多いに寄与すると思うのです。
その意味で、曲の途中で自然と手拍子がおきたり、子どもの姿を見て涙してくれる方が多いということは、子どもたちにとって本当に貴重な経験、貴重な学びと自信の元になったことと思います。本当にありがとうございました。
練習を重ねてきたとは言え、舞台の上で何かすることは、非常な緊張を伴います。人は「人間の間に生きている」生き物、他者との関係の中に自らを見出す存在ですから、視線に対して非常に敏感に反応するのだそうです。そういった注目を浴びる中、集中して活動するのは、文字通り一大事です。その結果として拍手やほめてもらえたことは、本当に大きな事だと思うのです。
この辺りは、参観にふれたブログで何度か書いているので冗長ではあるなと思うのですが、やはり書いておきたい。「保護者参加の行事が、子どもたちの育ちにどう影響するのか」の核心だからです。
総練習の記事でも書きましたが、特に今年はインフルエンザ禍もあって、「もっと○○だったら…」と思わずにいられない状況もありました。でも、だからこそ際だった、子どもたちの大きな成長を見ることもできました。皆さんお気づきになったと思います。彼らが仲間を思いやる気持ち、責任感、勇気、集中力、協調性。それは出席していた子だけの事でしょうか?誰が休んで、誰が出たとしても、あの子たちは等しく、そんな育ちを・そんな力を持っている。私はそれを確信しました。
いつも教諭達と話していることですが、「何をしたか・何ができたか、は分かりやすい。けれど、大切なのは”それを通じて”何が育っているか、どんな力が付いてきたのか。どんな願いがあるのか。そっちを見なければ駄目だよ。」
今回は、悔しい思いをした子達もいました。けれど、「悔しい」だけで終わる必要はありません。仏教でも言います。「人生に無駄はない。無駄にするかどうかは本人次第だ。」全ての経験を、価値あるものとして認められる。受け入れられる。そんな人に育ってほしいと思います。
そのために、周りの方もどうか、この方向で子どもたちに接していただきたい。無駄なことがあるのではない、無駄にする人がいるだけなのだと。もうお遊戯会は終わりました。今からできることは、それの価値付け、評価なのです。
重ねまして、本当に多くのお力添えを得て、今回のお遊戯会を開催することができました。ありがとうございました。
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