今日は七夕の集い。本当は明日に予定していたのですが、「少しでも予報の良い日にはプールを！」ということで、急遽日程を変更しました。
　天の川の話をしたくて、園長の昔話から始めました。高校一年の夏休み、クラブの合宿で行った神津島で、肝試しをしたのです。中高一貫校の高校生ですから、一年生でも脅かし役です。ルートを辿りながら、１人ずつ担当場所に残っていきました。で私が担当したのが…祠の裏手。「おまえ、お寺の子なんだから、ここな！」と（笑）。
　みんなが行ってしまうと、急に寂しくなるものです。正直言って、「まぁ大丈夫なんだがな」と思いつつ、ちょっと恐くなってきました。その時見上げた空が…満天の星でした。星をぶちまけた！という程の。あれ程の空は、その後１度だけ（沖縄の伊江島北側。しかも新月だったので月なし！）です。星座が全く分からない程の星空。その中に、天の川を見たのです。
　という枕から、七夕の話をしました。七夕の物語は、「仕事をせずに遊んでいると怒られる」という、何とも味気ない話ではあるのです。あるのですが、お互いに会いたいと思って働くけなげさに、我々ものって、いろいろお願い事をしたりします。司会の先生が「いま、私が願っていることはこれです！」と短冊を見せました。みんな、同じ気持ちであったと思います。

　「願ったから叶う」という単純なものではないけれど、願わずにいられない。それを知った上で、なお「願うしかできない、祈るしかできない」。その構えは、機械に囲まれた生活をしている（つまり、「指示をすれば達成される。不都合があれば、それは故障であり機械が悪いのだ」という実感を生む）我々にとって、大切な「もうひとつの価値観」を示していると思うのです。