これは、今朝のゴーヤヘチマの一部です。何が起きているか分かるでしょうか？割り箸のような物がセロテープで括り付けられています。イタズラ？もちろん違います。

　これは、添え木なのです。

　年長組の育てているゴーヤとヘチマは、陽当たりの良さ、成長がよく見えるなどの条件で考え、わかばの部屋前に置いてあります。２階まで届くネットが張ってあることを知っている子もいるでしょう。そして…思わず登りたくなる子も。
　先日も風が強かったりして、相当揺られていました。そのせいか、何があったか…成長点が折れたり、茎が曲がったりというところが結構たくさんあるのです。
　成長点（一番先）が取れてしまった場合は致し方なく、下の方から新たな茎が出るのを待つしかない（実際、作物を多く実らせるためには、親蔓を止めたりします）のですが、折れ曲がっているけれどくっついている…という所は、見ていてハラハラします。水を充分吸い上げることはできないけれど、残った組織で何とか「がんばっている（ように見えるのです）」。みずみずしさがなく、枯れかけているようだけれど、枯れていない。ああ植物も生きている、そう感じるシーンです。
　件の箇所は私も「どうなるかなぁ」と気にかけていたのですが、誰か先生かお母さんか、あるいは花キューピットさんか、私以外の誰かが添え木をしてくれたのです。この先どうなるか分からない。分からないけれど、何かゴーヤヘチマを可哀想と思ったのでしょう。上手くいく保証は何もありません。枯れても誰も困りません。しかし、祈るような気持ちだったのではないかと思います。こういう行いをしてくれる（身内かも知れないわけですが）人のいる幼稚園を、誇りに思います。