学校法人明照学園
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すごく長いスパンで

すごく長いスパンで

2014/01/06

 ふとした立ち話から、よいご縁が生まれる…ことが、時たまあります。先日、「こんな講演会を聞いてきたんですよ…」というお話をいただきました。講師の先生は明照幼稚園の卒園生、日本料理や食の文化を伝えていらっしゃるそうです。講師の先生は、お仕事で世界中を回るうち、各々の持つ文化に触れ、また自ら培ってこられ、身につけている日本文化を改めて評価されたそうです。

長い時間をかけて伝わってきた、型になっている「文化」には、合理性や美しさがあると思います。

 例えば、幼稚園で行っている「立腰の姿勢」「よい姿勢の勉強」、「鋏の正しい持ち方・切り方」「正座の姿勢」…これらは、いつ始まったとも分からない程に古く、しかし現代に続いている価値ある文化です。それらを継承していくのは、私達の大切な使命だと思います。この「型」を軽視する風潮が近年あった…というよりも「自由」という言葉の氾濫の中で、「分からないまま、好きなように。しかし、それでいいのだ!それが自由だ!」と、無自覚的に選択することを肯定する価値観が跋扈していたように思います。社会の変動期・混乱期はそれが活力になっていたのだろうと思います。「沢山しっている・広い知識がある」よりも、「勢いがある・即対応できる」ことで国じしんが発展していく・結果守られる、という時代だったのでしょう。
 しかし、「もやは戦後ではない」を遙かに超えて、「もはや成長期ではない」のが日本の姿です。こうした時に大切なのは、過去「これが大切とされてきた」ことを再度掘り起こし、価値を評価しなおすことではないでしょうか。「根無し草」という言葉が流行った時期もありました。今これだけ広告が氾濫し、「無料」の付属物としての「無駄な情報」に付き合わされざるを得ない私たちが、ただの「お客さん・消費者」として人生を過ごす訳にはいきません。お客さんは、お金が無くなったら用済みなのですから。あの広告にひっぱられ、この話にドギマギし…としている、そんな根無し草に育てないためにも、どっしりとした根を生やした人間を育てたいものです。
 型は、いずれも安定をもたらすと私は捉えています。その土台あってこその、ワクワク感です。その構造を忘れず、本年もがんばっていきたいと思います。

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明照幼稚園
住所: 東京都文京区小石川4-12-8
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