愛とか倫理とかの問題
2012/04/02
新年度早々、こんな話題もどうかと思うのですが、震災から1年経って、色々な所で振り返りが為されています。その中でよく出てくるのが「原発問題について、手を付けられなかった」という事です。そこで、本屋さんで2冊を求め、読んでみました。片や『これが結論!日本人と原発』竹田恒泰。これは反原発の本です。一方が『「反原発」の不都合な真実』藤沢数希、これは原発推進と言っていいでしょう。前者は「原発には愛がない」というキーワードで、後者はリスクとコストを観点に話を進めています。「自動車と飛行機、どちらが危険か」という有名な話があります。自動車事故で亡くなる方と、飛行機事故では飛行機の方が圧倒的に少数です。だから「飛行機は安全」というものですが、冷静に(冷徹に?)事を考えていくと、確かに藤沢氏の方が説得力があるようです。しかし震災以来私が感じているのは竹田氏に近いと思います。データだけでなく、経験から語られている所も共感できます。 被爆者を作り続けなければ稼働できない原発。消費地と生産地が離れている故の問題など。技術的な事は分かったとして、その上での選択を我々はしていかなければならないのだろうと思います。結論はもちろん見えないのですが、両者ともに考え方・心の問題としている事やガスタービン発電を推しているなど、共通点も見られます。子育てに寄り添って見れば、片や放射能・片や大気汚染。どちらも避けたい事態です。私としては穏やかにストップしていって欲しいと思います、原発には…。
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