運動会が終わると、幼稚園を甘い香りが包みます。今年も一斉に咲きました、金木犀。これのアレルギーを持つ方もあるそうですが、香りを楽しめるのは人生の一つの幸せだと思います。　　年少組のドアを開けたら「ぷわーん」という感じで香りが届きました。あぁ、今年もこの季節がやってきた。園庭では年中さんが鼻をくっつけています。不思議そうに。　　１年のうちで１週間しかない「お楽しみ」。食べ物ではありませんが、よく味わいたいものです。これだけ一斉に変化があるということは、植物はきっと、人間以上に敏感なのでしょうね。私は多分、カレンダーなしでは「今がいつなのか」分からない鈍な人間です。見ることも聞くこともできない木が、どうやって「いっせーの、せ！」しているのか、ぜひ知りたいものです。　　においに限らず、「冬の風になったね」など、子ども達は時々ドキリとする表現をします。　子どもはきっと、大人より自然に近く、鋭い所をたくさん持っているのだと思います。