観察から読み取る
2025/11/25
年長組の「絵画鑑賞」を再開しました。2学期はともかく行事が多くて、15分の活動といえど、なかなか割り込むのは難しいのです…
ということで、満を持してゴッホの「悲しむ老人」を鑑賞しました。幼児向けというと、とかく「明るく・楽しく・親しみやすく」が重視されがちなのですが、活動も後半ということもあって、様々な機微に触れて欲しいと思ったのです。
進め方はいつもと同様で、①まずはじっくり鑑賞する。②気づいたことを発言する。③時々「どこを見てそう思ったの?」と聞かれたり、「誰々が言っていたのは、こうだと思う」」という意見のやり取り(の萌芽)があったり。④今日もみんな、色んな事を見つけてくれたね。話を総合すると、こんなストーリーかな」をまとめて終わります。
時代の違いとか、室内の様子の違い(靴を履いている、部屋の中で火を焚いている)などの発言が多い中、ズバリ「このおじいさんは泣いている」という指摘も。涙は描かれていなくても、姿を見ると分かるのですね、子ども達。「家の中が火事になってしまって、悲しんでいるのかも」という発言もあり、これは子どもの「様々な情報を一連として考えようとする」特性が出ているな、と感じました(大分で大火事がありましたから)。
また、「この椅子には毛布みたいなのが敷かれていると思う」という発言も。これは予想していなかったのですが、「ゴッホの椅子」として、その界隈では有名な物です(レプリカが販売されたりしています)。偶然かも知れませんが、面白い着眼点でした。
「この黒いのは、炭だと思う」という、他者の発言を受けてのものや、先ほどの「火事だと思う」という連想など、みんなで一つの絵を共有している姿が見られました。
もちろん、全員がバンバン発言する訳ではありません。興味の持続時間にも差があります。しかし、以前と比べて「見たことをパッと言葉にした」ような発言が減ってきた気がします。子どもなりに一旦咀嚼しているような感じもします。口には出さなくても、視線がしっかり向いている姿は頼もしいものです。誰かの「これは外だと思う」に、反射的に「部屋の中だよ、床が板だもん」と呟いているのも聞こえました。発言のルール(手をあげて、指されてから話す)は大事ですが、こういった呟きが、その子なりの参加を表していると思います。
今回は、「これはゴッホという人の作品です」だけ明かしました。あの独特な技法は、そう明確ではないにせよ、しっかり表れている作品です。もしかしたら、他の作品を目にしたとき、「あれ、これ、ゴッホじゃない?」と気づく子もいるかも知れない。そう思うとワクワクするのでした。
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