家族で楽しむ運動会の思い出

　去る１２日、秋晴れの空の下、１００周年の運動会を挙行することができました。開催にあたっては、練習を積み上げてきた子ども達・先生方にも、子ども達の健康管理と意欲を培って下さった保護者の方にも、そして公園を管理する文京区にも、、本当に多くの方達の気持ちと努力があってこそだったと、感謝申し上げます。

　お陰様で、在園児だけでなく、未就園の子ども達や親御さん、そして卒園生（５０名近く！）も集まってくれて、大変活気ある運動会になったと思います。

　私も園長になって１５年ほどが経ちますが、今更ながら改めて「親御さんは、単に見に来ているだけではない」ということに気づきました。親御さんも「親として参加している」のでした。親子競技・保護者競技で「大人の本気」を見せることはもちろん、「子ども達を応援する、驚く、讃える」といった経験自体が運動会に含まれているのだと。

　普段、送り迎えしている時には親御さんお一人のことが殆どですが、我が子の姿に対して夫婦一緒になって声を掛け、応援する。熱くなる。それは「家族で共有する物語」であったと思います。

　私は最近、「ナラティブ」という言葉を知りました。意味としては「物語」ですが、客観的な「◎◎をしました」だけに留まらない、「自分にとって〜〜な意味がある体験だった」という主観的な物語。小学校以降では、「見に行った」の傾向が強まるだろうと思いますが、今回は違う。お父さんにはお父さんなりの、お母さんにはお母さんなりの、それぞれが主人公になった「運動会の物語」があったのだろうと思います。

　改めて、関わって下さった皆さんに感謝申し上げます。本当に、ありがとうございました。