今日はお御堂参りで、「頭山」のアレンジ版をお話しました。以前かすかに聞いた覚えがあったのですが、改めて読んでみると、「柿・茸・池」という、幼稚園にあるものが沢山出てくるではありませんか。しかも常識離れの幼児向け（？）、落語では最後に「その男は自分の頭の池に身を投げてしまった」と終わるのですが、私としては「みんなで一緒に楽しく終わりました」にはいたしました。

　その経過。お侍さんが歩いていると、上から完熟した柿の実が落ちてきます。お侍さんは気付かず、そのうち頭から柿の木が。柿の実を採ろうとした子ども達が大騒ぎ。

「コラー」！柿の木を切り倒してしまいます。
　その後には、切り株に茸が生え、また子ども達が大騒ぎ。
「コラー」！切り株を引っこ抜いてしまいます。
　その後には、できた穴に水が溜まり、魚が沸いて、また子ども達が大騒ぎ。
「コラー」！と叱るのですが、ついに「では一緒に食べようか」となり大団円。

　でも、折角なので、坊さんらしい投げかけを一つ、しておきました。
「幼稚園には柿の木もあるし、茸が生えることもあるし、池もあって魚がいる。もしかしたら、幼稚園も誰かの頭の上にあるのかも知れないよ」と。
あと、もう一つ。
「幼稚園の柿はそのうち、採ってあげましょう。魚は食べられないな。茸はどうかな？」
「食べちゃダメー」と声が上がりました。茸の見分けは本当に難しいようです。
　幸い今まで茸の事故はありませんけれど、興味を持って探している子もいるようですから、お子さん達の様子はよく見てあげて下さいませ。