道具の使い方
2017/04/19
今日はよいお天気で、たくさんの子ども達が園庭で遊んでいました。その中でもひときわ賑やかなのは、お池の周り。オタマジャクシをめぐっていろんな事件が起きています。
本日の「お池遭難者」3名。遭難と言っても「落ちちゃった」だけですが、私が知る限り(20分程度)で3名ですから、なかなか多かったかも、と。
そして、プラケースをめぐる色々もありました。
最初は年中さんがプラケース(と蓋)を使っていました。プラケースに水を入れ、手で捕まえたオタマジャクシを入れて観察…という意図だったのですが、「たくさんつかまえた!」を数えるという用途でした。
そのうち、蓋に気付いた子が、それを使ってオタマジャクシを掬うことを思いつきました。手で捕まえるより効率的です。ひとすくいで何匹も(何人も!と言っていましたが…)捕まえることができました。
年中さんがお集まりになって、残ったのは年長さん。蓋を受け取ると、まずパチンとはめました。今やプラケースは、オタマジャクシを捕まえる道具になったのです。
すると…順番争いが起きました。「ボクはまだやってない」「次は私の番だよ」「ずるい…」優れた道具ではあるのですが、「一人でつかうもの」になったため、このような諍いの種になってしまったのです。また、水中ですくうと底の堆積物を巻き上げるので、池の中がよく見えなくなってしまう。
暫く見ていたのですが、「蓋が外れない…」とやっているのを契機とみて、「園長先生にかして。外してあげるから」とプラケースを受け取りました。そして改めて水を入れ、「手で掬いなよ。で、みんなでケースに入れて使えばいいんじゃない?」と「共有財産化」を提案。自分たちで掬って入れる道具に戻りました。
何だか、「人間と道具」の歴史をダイジェストで見ているようでした。
まとめます。
1)最初は共有財産的に「溜めるところ」として使われた。掬うのは手なので、効率は悪い。
2)異なる使い方(一網打尽)が見いだされ、「だれか一人」が使う物に変化した。
3)誰か使うのか?をめぐって争いになる。
4)改めて使途を変え、共有するようになり、「手で掬う」に戻った。
いや、面白かったです。そのまま諍いを見守っても良かったのですが、「こういう解決もある」を見せることもできたのは、良かったかなと思います。「みんなで使おう」の具体像として。
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