学校法人明照学園
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何を見て欲しいのか?

何を見て欲しいのか?

2017/03/03

 年長さんにとっては最後の体操参観が行われました。年少さんの4月頃を思い出すと、全く長足の進歩を遂げたなぁと思うのですが、この参観ではいくつか「形に残りやすい」課題に挑戦します。
 今年は「長縄跳び100人連続跳び」でした。なのですが…実はすでに朝の自由遊びやクラス会待ちの時間に、「達成したことのある」課題だったのです。子どもは「一度やったことがある」事に対しては非常に自信を持って臨みますので、それにより「かえって足を掬われる」パターンもあり得ます。ハテどうなるのか…。
 私も舞台の影から見ていたのですが、跳び方は本当に十人十色、タイミングも飛ぶ場所も、みんなバラバラです。飛ぶ場所をテープで示したり、声を合わせてタイミングを取ったりと、いろんな工夫はあるのですが、今年は殆ど拘らず、「子どもの跳ぶように綱を回す」ことに、先生方も注力していました。
 さて…始まるとき。急に子ども達が円陣を組んで、「がんばるぞー!」と声を上げたのです。大人の指示でもなく、今まで見たこともなかったのですが。そしてスタート。何度かの「ひっかかり」を経て、無事に達成することができました。
 クラス交代。前もって、先に達成したクラスです。しかし…本番は魔物がいるのでしょうか、なかなか辿り着きません。実はこういうことは、一度目のトライが一番達成しやすいようです。数を重ねると、だんだん集中がとぎれていき、今まであり得なかったミスが出たりするので…。
 体操の先生が、「今日はもうやめようか?」と言いました。すると…両クラスの子が、「もう一回やらせて!」と返したのです。もう本当に、「学年の意思として、やらせて!」という感じでした。
 結果…両クラスとも達成することができました。しかも同じ回数という、珍しい結果に。
 子ども達は充分満足して、足取り軽く部屋へ戻っていきました。「やったー、両方で、全員で跳べたぞ!」と思っていたことでしょう。けれど、大人は知っていると思います。跳び始める前に、既に充分成長の姿を見ることができた、ということを。
 私達は、何らかの目に見える結果でもって、子ども達の成長を見て欲しいと考えて参観を行います。目に見える成果は、子ども達との共有もしやすいです。しかし、「成長」というのは抽象的であり、解釈でもあります。「100回跳んだ」その周辺から、沢山の成長を見せてくれた、見て下さったことに、何よりも有難いと思う園長なのでした。

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