歌うということ
2016/05/14
今日は年度最初のお誕生日会でした。初めての行事ということで、「お誕生日会は…」とか、年度通じてのお話をいたしました。多くのお客様にもお出ましいただき、子ども達もたいそう嬉しかったことと思います。
中でも、年長組の子達にとっては「僕のお母さん・私のお母さんが歌ってくれてる!」という、二重の喜びがありました。子どもたちは日々歌をうたっていますが、お母さん方が聞かせてくれる機会は、3年間で3回しかありません。そして、年長組の子ども達にとっては、今日がその最後の機会でした。
お母さん方も3年目で、「最後だ」と思うのでしょう、毎年ことさらに思いのこもった合唱を披露して下さいます。「ピクニック・メドレー」。いつだって何処だって、楽しい気分で過ごしていきたい。「たいせつなあなたへ」。歌詞をすんなり理解するほどの人生経験は、まだ子どもたちにはないだろうと思いますが、少なくともお母さん方は非常に実感を持って言葉を歌に乗せていたと思います。そう、親の思いは得てして一方通行です。でも、それでいい。
いつだって、こういう思いでいたい。でも親の側も、こういった思いを忘れてしまうことがあります。お釈迦様の言葉ではありませんが、言葉だけになってしまう、形だけになってしまう瞬間もあります。それは「諸行無常」、この世のことわりです。
ただ、「あの曲を、一緒に歌った。みんなで聞いた」こと自体はもう動かない事実です。その時、どんな気持ちだったかも。だから、だから。いつの日か、今日のことを思い出して欲しいのです。子どもたちも、親御さん達も。過去の気持ちを今言葉にすることは、きっと誓いのようなものだと思います。「私にはこれが原点だ。ときに外れたり忘れたりするかも知れないけれど、きっと戻る場所はここだ。願わくば、この気持ちを持ち続けられますように、この気持ちを忘れませんように、この気持ちを思い出せますように」、そういう誓いだと。
…卒業アルバムに収録できないかな。
--------------------------------------------------------------------
明照幼稚園
住所:
東京都文京区小石川4-12-8
電話番号① :
03-3815-0166
電話番号② :
03-3811-1306
--------------------------------------------------------------------