今週になってから始まった新年度ですが、年少組さんの様子は驚くほど！落ち着いています。もちろん、みんなが年中組・年長組のようにできる訳ではありませんが、年齢なりの落ち着きという意味では、とてもいい状態だと思います（もちろん、涙もありますが）。
　それを支えているポイントは、いくつかあると思います。まず第一は、何と言っても家庭が安定していること。今日の園だよりにもありますが、「家庭の価値観が安定していること・安心できること」はものすごく大きいです。幼稚園という、今までと全く異なる価値観の空間へ行くのですから、そのベースとして家庭が安定していることは、新しい好奇心を発揮するためにも、重要です。「お帰りの時間になると、お迎えに来てくれる」と信じているから、幼稚園で過ごしていけるとさえ、言えると思います。ありがとうございます。
　もう一つは、自分が「何をすればいいか、知っている」ということ。特に朝は決まった行動・活動があります。靴を靴箱にしまい、お部屋に行ったらシールを貼り、鞄をロッカーに入れる。そんな毎日の繰り返しです。「取りあえずこれをすればよい」が分かっていると、不安要素がある中でも、進んでいけるものです。震災後、女性の方が気持ちの復帰が早かったのは、家事に代表される「ルーティンワーク」があったからではないか、という話を思い出します。
　更に、「知っている」ことを繰り返すことによって、「できる・慣れている」という状態に至ることになります。今年の年少さんは、すでにこの段階に入っている子も居るなぁと感心しています。
　この時期は、それこそ「取りあえず」幼稚園で楽しかった！という感触で帰って欲しいと思うのですが、お土産をもらうことでも、先生に抱っこしてもらうことでも、園内を探検することでも、オタマジャクシに触ることでも、とにかく「結論として、楽しかった」というストーリーにもっていくことが大切です。

それが翌日の「行く気」に関わります。人間は学習するものですから。