触れてこそ
2015/03/02
何度も同じネタですみませんが、朝の時間、立腰の姿を見ると、子ども達の背中に惚れ惚れします。自然に、というか何の気なしに椅子に座ると、ある程度背中が丸まった状態になります。背筋を伸ばして腰掛けるというのは、その意識なしにはでき得ないことです。しかも、子ども達にとっては、「どんな姿が、どこがどうなっているのが、いい姿勢なのか」具体的に分かりません。最初は。
だから、年少さんからずっと、子どもの背中を触って、押して伝えます。
昨日の日曜日、ご法事の後で、お檀家様と話していてびっくりしたこと。「声楽の授業で、呼吸とか声の出し方、身体の使い方を学ぶのだけれど、今は直接手で触れるとハラスメントになるから、ペンでつついて知らせる」というのです。
専門の、プロを目指す学校ですから、みなさん志を持って集まってきているわけです。その場でも「触れて指導してはいけない」って…。体育系の学校も、そうなっているのでしょうか?
確かに世の中の流れはそうなのかも知れません。しかし…いや、「であればこそ、今のうちに」触れなければ育たないことは、やらなければならないのではないか。手を繋いだり、触れたりすることのハードルを、下げておかなければならないのではないか。そう思うのです。この手の物は親告罪、つまり「された側が不快であれば、罪となる」のが原則です。こういった経験が少なければ、それだけ「不快になる」傾向が強まる筈です。つまり犯罪が起こりやすくなる。闇雲な正論は、よくよく注意しなければならないと思います。
そんな意味でも「手塩に掛けた」子ども達の背筋。どうか折に触れ、これからも大切に育ててあげて頂きたいと思います。
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