学校法人明照学園
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積み木イベント御礼

積み木イベント御礼

2014/12/11

 昨日は、バザー収益金で行っていただいた「積み木イベント」がありました。山梨の、元々は家具職人さんだった方が作っている「楽つみき」を使ってのワークショップです。
 「ワークショップ」というと気取った感じがするでしょうか?しかし、本当にそうだったのです。体験型講座、まさにそう呼ぶに相応しい内容でした。この方は、積み木を始めて約30年、こちらを専業にして20年。かなりの回数、子ども達と遊ぶことを通じて、その意味を探求してこられました。
 3回(プラス先生方で1回)の講座を進行するのは、かなりの力量がいります。もちろん1回ごとはオンリーワンですから、全部がスクラッチです。でもお陰様で、子ども達は広々とスペースを使い、創造力を発揮していました。
 私も前回の「先生版」に参加したのですが、自由な素材と時間を与えられると、結構戸惑うのが大人だなと思います。恥ずかしいというのとも違うのですが、テーマが決まらないと動き出せない(男だから?)。その点、子ども達は躊躇なく積み始め、変形し、繋げ、手伝ったり見て廻ったりと自由に動いていました。行動する中で見えてくるというか見立てがつくようになるというか。

 そして、それぞれの学年を見ていると、やっぱり違いが出てきますね。全体の進行は「まず自分で作る→近くの作品と結ぶ→独りぼっちはなくなる→夜が来る→光と影を楽しむ→お礼を言ってお別れする→振り返り」で共通しているのですが、何というか…スケールの違いを感じるのです。やはり年長組さんの方が大作をものにし、年少さんはいつのまにか見て廻っている。光を通すと形が平面化されたり動き(光源の動きに連れて影も動く)が生まれたりして、また一段変化するのですが、その効果が大きいのも、やはり年長さんの作品だったと思います。

 ともあれ、彼が(恐らく)人生かけて体験してきた事を、次世代に伝えたいことを、積み木の活動を通して語ってくれていると思いました。「人生をこのように生きて欲しい」という願いです。
 その一つが、「事件が起こるよ」ということです。つまり積んでいった積み木が崩れる時があるのです。「そうした時こそ、諦めない気持ちが育つよ」と彼は言っていました。一生懸命作ってきた物です。もちろん残念な、悔しい思いでしょう。そこでどうするか?が、その子の気持ちを育てるというのです。まさにその通り。砂絵と同じ、落ち葉のジバニャンと同じです。

 親は子ども達の幸せを考え、できれば辛い道は歩かせたくないと思うものです。しかし万物流転・諸行無常です。望む・望まないに関わらず壁はやってきます。越えるにせよ突破するにせよ、あるいは回避するにせよ、過去を参照するだけでは済まない場面が来ます。
 いづれ来るものならば小さいうちに、つまり大人が近くに居る間に、体験させた方がいいと思います。もちろん何らかの苦しみはあります。しかしテレビの「じゃじゃーん!さぁどうなる? 来週につづく」ではありませんが、「そこでどうするか」は物語のエンドに繋がっていく分かれ道です。「1人で歩けるように」とは、決して一本道を行くことではありません。少なくとも「歩き続ける(諦めない)」経験を、やり直す勇気を持って、幼稚園を送り出したいと考えているのです。

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明照幼稚園
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