今日は、母の日の集いを行いました。子ども達から見ると、お母さんは「朝、起こしてくれる」「ごはんを作ってくれる」「一緒に遊んでくれる」「お風呂に入ってくれる」…恐らく無限に出てくると思います。けれど、多分それ（表面）以上に大切なことがあると思います。
　それは何と言っても「一番たくさん関わってくれること」です。「お父さんは？」「おじいちゃんは？」と数え上げたとしても、恐らくお母さんの足下にも及ばないでしょう。そして、子どもにとってお母さんは「最初に愛着すべき、ただ１人の人」なのだろうと思います。
　岡田尊司さんという精神科医さんが「愛着」についてさまざま言及していらっしゃいますが、何となくそれを思い出しながら、子ども達にお話しました。

「みんなの中には、お友達が悲しんでいたら、近寄って慰めてあげられる人がいるでしょう。その子はきっと、自分のお母さんにして貰ったから、お友達にもしてあげられるんだよ。」

　勿論これは、「Ａ即Ｂ」といった単純なものではありません。自分の体験をため込んでいても、他人にしてあげるには１人１人異なった条件があるのでしょう。しかし恐らく、Ａという種の経験がなければ、Ｂという「他人への思いやり」の行動をすることはできないと思います。
　岡田先生は、「母親は、基本的信頼の感覚、つまり世界の中に自分が居ていいのだという肯定・自信の根っこをもたらしてくれる」、そんな事を書かれていました。子どもにそれが現れるタイミングや状況は人それぞれでしょう。しかし、子どものそんな姿が見えたら、「これは多分私が育てたもの」と思って良いのだろうと思います。
　子ども達には、「お母さんありがとうって、お顔を見て言ってあげて」と話してあります。ぜひその時の、子どもの表情を、見てあげて下さい。