変えようとするより、分かろうと
2011/11/14
今日は、文京区私立幼稚園PTA連合会の講演会でした。幼児における防犯・危険認識・不安といった話が出ていたのですが、私として興味深かったのは「お母さんが、子どもの不安にきちんと応えてあげられるように」という文脈で話された、「(問題があると感じる子どもについて)変えようとするより、分かろうとせよ」という事です。カウンセリングでいう所の、受容という事だろうと思います。まず何となく「北風と太陽」の話を思い出しました。北風が失敗したのは、「なぜ、旅人はコートを着ているのか」という、相手が今に至った理由を無視したからです。(そういう意味では、太陽はたまたま成功しただけのような気もします…それはさておき)。相手が・子どもが、「なぜ」今の状態になっている(陥っている)のかが理解できれば、しっかり寄り添うことができる…そんなお話だったと思います。しかし次に思ったのは、これは「mustな話ではないな」という事です。事柄が起きている時、その理由は「寒いから」といった単純な理由である時も、もちろんあります。しかし、実際には「私自身にもよく説明できないよ〜」という時もあるのではないでしょうか。また、言葉にはつねに「ブレ」があります(その前提で言葉は流通しているのですが)。つまり、相手の気持ちをぴったり理解することは、できないのではないだろうかという事です。ですから、先生がお話されたのは「無視したり、決めつけたりしないで、分かろうとを目指しなさい」という事だったと思います。そして、「分かったか否か」よりも、その方向性が大事なのではないでしょうか。何となれば、最終的には「よく分からないけれど、とにかく今は嫌なんだな」という「理解」もあり得るからです。微妙な所ですけれど、その「寄り添うよ」というメッセージが、大切なのではないかと思います。
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明照幼稚園
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