バランス変化?

 幼稚園が臨時休園となって2週間が過ぎ…園内の様相が変化しているようです。
 まず、小さい池に鷺が来るようになりました。昔は冬の朝早くにしか来なかったのですが、今は人が居ないと見ると昼間に堂々とやって来ます。もちろん魚を食べる為に。飛び立つ姿は意外と優雅なのですが、やっていることは我々から見れば盗賊。子どもがガヤガヤしていた時は、そんな事はありませんでした。子どもがいないのを見極めて来ている…来ていたようです。
 「ようです」というのは対策をしたからです。「どうも魚が出てこない、減っているようだ」ということで、鳥対策をしました。池にネットを張ったのです。これで一安心…。
 と思ったら、今度は大きな池で異変がおきました。毎朝餌をやりに行くのですが、どうも調子の悪い子がいる。しかも日々増えているのです。もしや水質変化によるもの(隣の工場で大規模な建て替えをしています)?、あるいは病気(鯉にまで?)かと慌てたのですが、庭師さん曰く「鳥にやられたかも知れませんね」とのこと。さっき、(もうダメかな…)と横たわっている子に網を入れたら慌ててヨタヨタ泳いでいったので、尚更申し訳なさが生じてきます。
 お釈迦様は「因果応報」と言って、「何か起きている事には、それが起きるだけの原因があるのです。そういった”関係・状態”を縁と呼び、その力は大きいのですよ」と仰ったそうですが、「臨時休園で鯉が亡くなる」…繋がっているのかどうか。バランスが変化するって、大変なことです。

 さて、今日の「幼稚園アーカイブス」は、去年の年少さんです。タイトルは「乗り物に乗って、行ってきます」というもの。
①フロアカーの貸し借りでトラブルが生じた。
②ある子が思いついて「車は乗り場で交換するんだよ」と提案。先生はそれを形にすべく、「駅」を作りました。
③すると、停留場が充実(椅子を並べたり)してきて、トラブルが減っていった。
④今後は、おままごとをしていた子が、駅で待っている列に「ご飯を食べに来てね」と声を掛けた。
⑤フロアカーで走るのに「レストランに行きます」と、物語性が出た。レストラン遊びも参加する子が増えて繁盛した。
⑥ちょうど検診の時期だったので、お医者さんごっこも始まり、ベビーカーにぬいぐるみをのせて「病院に行って来ます」というように、行き場にもバリエーションが増えた。

いま読み返しても面白い記録です。その間、先生があからさまにやったことは、「子どもの声を形にして駅を作った」という程度。けれど、「僕が先に乗るんだ」というイザコザから「乗り物に乗ってどこかへ行く」というごっこに、さらに行き先が広がって…と、子ども達のエネルギーで色々と展開し、問題が生じては解決していく姿を見ることができました。
 例の「10の姿」で言うならば、①それぞれ好きな遊びを見つけて楽しんでいる。③貸し借りやごっこ遊び参加の広がりによる共同性 ④お互いにルールを守るという道徳性(これなくては遊びが成り立ちません) ⑨種々の声かけやコミュニケーション、言葉の伝え合い。
 「今日は自由遊びで、フロアカーで遊びましたよ」という一言の裏に、こんな豊かな育ちが潜んでいたりするのです。見る目が育つと、何事も面白いですね。