見て集中

 年少さんでは、鬼のお面に髪の毛をつけていました。毛糸なのですが、ただ「付ける」だけではありません。2つの工夫がありました。(1)毛糸を自分で選べる。好きな色や太さを自分で決めることができるのです。(2)穴通しになっている。これは、かなり手先の器用さを求められる活動です。
 「選べる」というのは「自由」につながります。「何を使っても良い」という自由の前に、「どれでもいいよ」から選ぶという「範囲のある自由」という訳ですが、それも「自由」に付随する責任を体験することにもなります。「のびのびと、自分なりに」というのは誰もが夢見る姿だと思いますが、それに至る通過点なのだろうと思います。
 穴通しという遊びは、かなり昔から人間が行っている「縫い物」につながる活動かと考えています。「一番最初の道具は、どんなものだったのか?」を考えると「切ったり削ったり」で作ったのでしょうけれど、次ぐらいの行動が「結びつける」ではないかと思います。そのバリエーションである「穴通し」は、昭和に至るまで人々が日常的に行ってきた活動でもあります。今ではボタンつけ程度かも知れませんが、縫い物は人間が営々と行ってきた行動です。
 子ども達が非常に集中している姿が写真からも窺えると思いますが、それには裏打ちがあるのだろうと思います。子どもが何かをしっかり見て集中している姿は、人間らしくもあり逞しくもありますね。