成長に応じて
「子どもの思いに応えたい」。親であればどなたもが持つ思い、そして願いだと思います。しかしこれ、絶対的な金科玉条でもありません。子どもがステップを上がっていくにつれ、こちらの対応も調整していくべきなのです。それをしないでいると、引き籠もりが成立する条件が整っていく気がするのですが…。
P連の第3回講演会でお話しになる「奥田健次」先生は、最近では朝のテレビにも出ることがありますが、何冊かの著書を私も持っています。もともとは「行動分析学」という学問をされた方で、当ブログでも昨年10月に「園内研修」の記事で取り上げています。
赤ちゃんなら100%応えてあげる。幼稚園児は半分くらい。年齢が上がるに連れ、だんだん割合を下げていく。社会人では一桁?…それは子どもの要求度合いとか量にもよるのでしょうが、親の側が意識していないと調整が難しいことではないかと思います(実感しています)。
いずれ一人立ちするという事は、寒さに体を慣らしていくように、徐々に「耐えられる」ようにしていく必要がある、という事でしょう。いつもぬくぬくしていて、いきなり寒空に放りだしては風邪の元になるだけです。もちろん、「半分」といっても「どれを受け入れ、どれを止めるか?」は、最終的にはご家庭の判断、それが親の価値観というものではあるのでしょう。「あなたが求めることでも、受け入れないよ」と宣言するのは辛かったり後ろめたい思いもあるかも知れませんが、「一人立ち」という目標を考えれば、避けて通れない「壁になる」役割であろうと思います。「それでこそ、安心して老いてゆける、大往生できる」とか思えてきました、最近は。