一芸に秀でる

今日のお御堂参りでは、「小僧さんの描いた馬」のお話をしました。絵を描くのが好きな小僧さんが、「お経の練習もしないで!」と怒られ、自分の描いた馬の絵を懐に眠りに就きます。その馬が抜け出して麦を食べ荒らして…という話なのです。
ここでは、「そんなに絵が好きならば、仏様の絵を描いて、みんなに配ったらどうだ」という提案が転機になります。小僧さんは自分の好きなこと、得意なことを人に喜ばれるように使いました。
現代では、「表現力」というと非常にパーソナルな感じがするのですが、ここではそれに留まらず「受け取ってもらう」「皆に喜んでもらう」という広がりを持って終わっているのが素晴らしいと思います。何も一番でなくともよい。自分の持っている力で、人に何か喜んでもらえれば。競うのではなく、力を合わせることの美しさを見た思いです。なんだか原始共産制みたいですけれど、違いますね確実に。対価を求めていないことも、また美しさに入るのでしょうね。