掴むか掬うか
年長さん、お天気も良くなって「朝顔の土入れ」を行いました。「種まき」まで一気に行くのではなく「土をシッカリ触らせたいのです」という先生の意図もあり、「プランターに名前書き&土入れ」となったものです。
用土は一応準備しましたが、「足りなかったら畑の土を入れればいいよ〜」という塩梅。実際ペースを見ながら、適当に足していくことができました。「ダンゴムシ、いるかな」「ダンゴムシのウンチは土になるんだよ」「けっこう冷たいね」「茶色いの(赤玉)と黒いの(黒土)を混ぜるんだね」などと友だちと言葉を交わしながら、「この線のところまでねー」と、すくって入れて…オヤオヤ掬っていない子もいます。
写真では分かりづらいと思いますが、上から握ってそのまま…UFOキャッチャーのように入れている子もいました。先生が「すくってごらん。こうだよ」と見せてあげると、なる程といった感じで上手に掬うことができました。
「土を入れる」という目的に対して、いろんな手段があり、いずれでも目的は果たせるでしょう。けれど、シャベルを使っては経験できないことがあるのです。自分でやってみて、他の子のやり方も見て、土を五感で感じながら準備をする。その過程自体がすでに目的になっています。「お手々ですくって飲みました」という、あめふりくまのこの歌を改めて知ることにもつながるでしょう。「どこかゴール」に目的があるのではありません。目的はどこにでもあります。世話をして、花が咲いて、比べて、種を集め…いつか枯れて終わりになる。目的は「それらに主体的に関わること」であり、その長い関わりが、今日スタートしたのだと思います。