慌てることなかれ

幼稚園のサクランボの木に、実がなりはじめました。例年、3月末には開花し、未熟な実がたくさん落ちて、残った果実が膨らんでくる頃です。「落ちているのは拾っていいよ」と、集める様子を見ていましたが、放課後ふと見ると、木からもいでいる子がたくさんいました。思わず「もっと待っていれば、食べられる実になるよ。赤くなったら取るんだよ」と勢いよく言ってしまいました。思えば、子ども達にとって食べ物とは、お店で買う物であり、お皿の上にある物です。木になっている物を食べ物と認識していないのだろうな、と推測しました。「集めて遊ぶ」だけではないのだと伝えたいものです。昔は「慌てる…は貰いが少ない」と言ったものですが、言葉だけでもそれを伝えたいと思いました。明日からは、担任の先生も注意してくれると思います。「木から自分でもぎ、洗って食べる」という直接体験を、ぜひして欲しいからです。そんなに甘みの強い実ではありませんが、確実に果物らしさを感じられる体験です。保護者の方も、よかったらぜひご賞味下さい。赤くなってからね。