一発勝負

 年長さんは、何日かかけてオリジナルのカレンダーを制作中です。スチレンボードに鉛筆で絵を描き、落款でいうところの白文の版を作ります。共通しているのは「自画像を入れること」。その日はみんな鏡を持参して、にらめっこして描いていたのが可愛らしかったです。
 いよいよ摺る段となり、絵の具を載せていきます。判子もそうですが、一度摺り始めたらやり直しはききません。後悔に繋がらないないよう、丁寧に準備します。ちゃんとした竹皮の馬楝(ばれん)で、それはそれは一心に摺っていきます。そして、版をあげた時の表情は、まるでお弁当箱を開ける時のよう。
 版画も一度きり。人生も一度きり。大袈裟かも知れませんが、それを体験して心のどこかで知っている子は、勝負強く育ってくれそうな気がします。