くるくると

無駄のない、美しい曲線。

紅葉の種子。無駄のない、美しい曲線。

 今日は、年度最後のお御堂参り。お話するのは『花咲き山』に決めています。絵本一冊では全員が充分に見えるとも思いませんが、読み聞かせというよりリーダースシアターでいいと思っているので、ちょっと思わせぶりな使い方をしました。
 「先生、絵本を持って来たんだけど、みんなからは見えないよね。だから、見せないで読もうかと思うんだけど…」と聞いてみると、「見えるよ!大丈夫だよ!」とお返事。これまた、興味を持っていれば見えるという絶妙な大きさの関係なのです。
 ファンタジーだ、現実離れだと呼ばれようが、幼稚園児には必要な話だと思います。目の前にいる人の誰からも報われないかも知れないけれど、正しいこと・やさしいことをすべきだ。きっとそれは花咲山が、イコール地球が自然が知っている。そんな伏線があるのだろうと思います。
 さて今日は、お御堂の扉を閉めようとしたら小さな種を見つけました。お御堂右側、紅葉の種子です。形を見れば想像が付くのですが、飛ばすとクルクル廻りながら落ちてゆきます。本当にゆっくりと降りてゆくのです。
 ただ、「見てごらん、探してごらん」と言うには、殆ど落ちてしまったのが現状です。願わくば、「幼稚園に落ちているんだって。今度一緒に探してみようか」という会話に切っ掛けにならんことを。