時間をかけるから

例年ですと9月には「上野動物園々外保育」があるのですが、今年度はコロナ禍により「団体での入園は基本的に受け付けておりません」でしたので、「今年は動物とのふれあいは難しいか…」と思っていたのですが、ひょんなことから「移動動物園を呼べるかもしれない」ということが分かり、事務の先生に骨折りいただいて、ようやく実現することができました。また、PTAの役員さんからも「今年はバザーを行わなかったけれど、子どもたちのために良い経験になると思います」と出資をいただき、「小動物とのふれあい&乗馬体験」をすることができました。
上野動物園ですと、「こどもどうぶつえん」は人数制限があって年長さんしか行くことができませんが、今回の形であれば全学年の子どもが動物に触れることができます、しかも一学年45分間。
小動物のサークルでは、子どもより大人より、七面鳥が一番強そうだったのが面白かったのですが、ハツカネズミとヒヨコのコーナーでは、子どもたちが自分の手の上に動物を乗せる体験ができ、その様子を見ることができました。
子どもたち、最初から手を伸ばせる子もいるのですが、いろんな距離感というか気持ちで接しているのですね。恐る恐る手を出しては、ネズミが跳ねるとびっくりしてひっこめたり、ヒヨコを掴んでしまって大声を出されたり。そんな中、ある女の子がじーっと…しばらくヒヨコを見つめてから、漸く手を出すシーンを見ることができました。「手に乗せるのは怖いけれど、触ってみたい」そんな微妙な願いを持っているようでした。
私はいくつかのコーナーを回っていたのですが、しばらくたってもその子はヒヨコを見つめているだけでした。そして…意を決して背中に触れたのです。ヒヨコの方はサッと行ってしまいましたが、その子の方はヒヨコの感触をいつまでも味わっているようでした。
これは、ある程度時間をかけて触れ合ったからこその進歩・勇気ある行動だったと思います。見ている間に友達や先生が触れて喜んでいる姿も目にしたことでしょう。そういった時間の積み重ねが、彼女の背中を押してくれたのだろうと思います。いいシーンを見られて、私も幸せでした。

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