選び抜いて

 土曜日には幼稚園の講演会を行いました。午前(ホール)と午後(オンライン)の2部構成。事前の打ち合わせで色々と悩んだのですが、講師の先生が「直接開催でもいいですよ」と仰って下さり、計3時間以上の講演会を開くことができました。
 音楽教育のことを起点に様々なお話をいただきましたが、まず先生が「人生を豊かにしようと思って音楽に携わるのに、音楽を習うのが苦痛になったりレッスンが嫌になるのは問題があるのではないか」という問いを立てたことがスゴイと思います。確かに私も「プロの音楽家というのは厳しいレッスンに耐えて苦しんで芸術を生み出すもの」と思って(確かにそういう一面はあると思いますが)いるのですが、「それが音楽を習うことの全てではない」ということですね。「芸術家になる・プロになる」というためのレッスンではなく、「音楽を楽しむ」ためのレッスンがあってよいはずだ、と。
 そこで「まず教育を知り、その後音楽教育に携わりたい」という見通しを持たれたのも、また素晴らしいと思います。「子供の特性を知ってから、子どもに向けて何かをする」というのは、まぁそれだけを聞けば当たり前なのですが、かの世界では「そこそこの大学を出て技術もあれば(教育のことを知らなくても…自分が習ってきたことだけの経験を元に)先生…師匠になれる」ので、「名プレイヤー必ずしも名監督ならず」だ、と言うのです。
 つまり「教育者として音楽を教える」ことをされている訳で、それ故に「ここぞ!」という時のための言葉は選び抜いているのだと思います。「もう一回」と言わずに「次は、」とか。その言い方ひとつで子どもの気持ちを落とさない。選び抜いた言葉を使っているのは、ラックスポーツの体操にも通じるプロフェッショナリズム(合ってるかな?)だと感じます。