明照幼稚園

冬休みの思い出

1月 10th, 2017 | Posted by Sato in 保育論 - (冬休みの思い出 はコメントを受け付けていません。)
 今日から3学期が始まりました。始業式では、子ども達から「冬休みの思い出」話を聞かせてもらったのですが、イヤみんなよく司会の話を聞いていますね。「新幹線に乗った子、他にもいるかな?」などの反応がとても良いです。そして、「話したい人〜?」への返事もよい。「皆の分を話していると時間がなくなってしまうけれど、お部屋でみんな話してみてね」とのフォローもあり、「聞くときは聞く」がしっかりできていると感心しました。
 そうそう、豆知識ですが、「どうして3学期は短いのでしょうか?1月・2月・3月。それはね…一月は”行ってしまう”、”2月は逃げる”、”3月は去る”月だからです。ノンビリばかり構えていると、あっという間ですよ。」
 さて私の冬休みですが、ゴク弾丸ツアーで沖縄へ行って来ました。1日目の夕方に出て、3日目のお昼には帰ってくるという(航空運賃が安くて助かりました。行きは9900円!)。去年は1週間空けていましたので今年は頑張りました。でも「このままじゃ息が詰まる〜」という感じで。
 もう何度も訪れているのですが、歳をとるにつれて印象に残る部分は変わるものです。今回は那覇の民謡居酒屋でのこと。オーナー(46歳)が「ミニライブやりますんで、少し待っててくださいね」…40分待ちましたが、その中で。「こちらの文化では、夕ご飯を家族みんなで一緒に食べて、お父さんとかが三線を出してきて、家族一緒に歌って一緒に踊る。その楽しさを味わうのが幸せで、それが沖縄の文化なんです。」と言っていました。もちろん彼の家でも、子どもの頃はそうしていたと。
 「家族で一緒に歌えたら、一緒に踊れたら、それで幸せ」。正しい事ではありますが、実際にできるか?と問えば、恐らく沖縄以外では珍しいこと。お隣のテーブルでは、家族連れのお母さんが涙を目に溜めていました。そんな素朴な幸せを、部分的にでも実現できたらいいですね。
 3学期、短いですが、どうか宜しくお願い致します。

柿とれば

11月 25th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 | 日々の姿 - (柿とれば はコメントを受け付けていません。)
kaki  いろんなことが 分かります(子ども達)

ということで、柿にまつわる子ども達のお話。
 お天気も良くなったので、園長は梯子をかけて柿を採りました。ご存じのように、柿は隔年で豊作になるので、昨年は大々的にできなかったのですが、今年は全員に回るほどの収穫がありました。
 そして、年長さんは「下で受け取る」ことも挑戦。私ももちろん投げつける(オーバースロー)訳ではありませんよ。それでも落下地点では結構な勢い・スピードになります。素手ですから捕れたとしてもかなりの衝撃はあるはず。年長さんだけ、特別な経験です。
 正直に言えば、半分位は捕れずに落としてしまい、3分の1は割れたりヒビが入るのです(だから生り年以外はやりません)。けれど、捕れれば嬉しいだろうし、当たっても何かの経験にはなるかな…と思っていたら!先生の記録に面白い記載がありました。
 ある男の子は、張り切って捕ろうとしたけれど、胸にボスンと当たってしまった。「痛って−」の後、「先生、赤い柿でもこれだけ痛いんだから、緑の柿だったら蟹が死んじゃうのも分かるよ」と。その通り、自分が痛みを味わって、他者の痛みを想像できるようになる。
 「心の理論」と言われる「他人の気持ち」は、自分が経験したことがなければ分からないと言われますが、まさにそれが起きているな…と思いました。「悲しい思いをした人こそ、他人の悲しさも分かってあげられる・やさしくなれる」とはこれです。
 年少組では「ゴーンって鳴るかな…」という声が聞こえたそうです。正岡子規ですね!
 リズムのよい言葉はやっぱり耳に残るんだなぁ…そして、きっと私達の普段の話し言葉も残っているんだろうな…と、改めて思いました。

どうしようか?

11月 10th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 - (どうしようか? はコメントを受け付けていません。)
karuta2016 「どうしようか?」この、一見平凡な会話が、実はとても価値あるものなのです、幼稚園では。

 お買い物ごっこに出す品物を作る中で、「糊を使う」という行程がありました。幼稚園では集団で活動しますから、一台の机を4人位の子どもが共用しています。
先生「糊を使うので、机にシートを敷きます。4人で話し合って、誰か1人が取りに来てね」
すると…全員が席を立って、シートを取りに来たのです!可愛らしいですね。。
 先生はにっこり笑って、「ごめんね、もう一度戻って頂戴」と席に戻し、(難しかったかな)と思いつつ、もう一度同じ説明をしました。すると…
 誰が取りに行くか話し合うことができたそうです。机によっては「みんなが取りに行きたいから、行くのは2人で、広げるのは全員でやろうよ」という結論が出たそうです。
 その妥当性はともかく、「みんなの気持ちを知り」、その上で「決める」という2つの社会的活動が見られて、先生はとっても嬉しかったようです。
 自分の気持ちや衝動はある。けれど、それを通してよいばかりではない。「どうしようか?」まずは形からでも、「クラスで一緒に過ごす」ことを能動的にやり始めたのかな…という感じです。こういった積み重ねが、いずれ「自分達のお店については、自分たちで話し合って決める!決めた!」という年長さんの「お店」につながっていくのだろうと思いました。

考査を終えて

11月 7th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 | 行事 - (考査を終えて はコメントを受け付けていません。)
counselor_soft  今日(11/4)は入園手続き。考査当日とは打って変わって、お天気もみなさんの表情も穏やかだと感じます。来年度の入園考査にあたり、たくさんの方々に関心を寄せていただき、お時間を割いていただいて、ありがとうございました。
 出願については、説明会などでお伝えした「予想倍率」の、ほぼ範囲内でした。家庭調べには、今年も熱心な思いを綴っていただいた方が多く見られました。保護者の皆様から、お子さんへの愛情を感じました。また同時に、資料などをよく読み込んで下さっていることも感じ、「幼稚園を知っている方、気に入っている方に来ていただきたい」という、ごく単純なことですが私たちがお願いしたことをきちんと受け止めて下さっていると思いました。
 そして当日。当日欠席の方が居ませんでした。これは実はなかなかレアなことなのです。コミットして下さっている。この全体の雰囲気は、我々だけではとてもとても作れるものではありません。また、「お父さん同伴率」がとても高かったです。待ち合わせ室の雰囲気は、例年とかなり違っていたようです。近年は会社も「家族のため」お休みを取りやすくなっているのだろうと思いますが、全体を通して三分の一~半分弱くらいのお父さんがお越しになっていたと思います。また、特に大枠の部分で沢山お話して下さるお父さんが多く、私としても(父親として)共感したり学びになる表現も多かったです。「考査」とはいえ、満点がある訳でもなく、判断基準も「園基準による」ので、主観で語るしかありません。そのあたりを理解下さっていると感じました。お仕事の都合をつけるのも大変だったとは思いますが、ありがとうございました。
 これから入園に向けて、たんぽぽぐみ(希望者のみ)や新入園児保護者会など、いろいろな活動がございます。子どもたちも、保護者の方々も、なるべく不安少なく入園できるよう、心を砕いていきたいと存じます。

見て話して書いて

10月 18th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 | 日々の姿 - (見て話して書いて はコメントを受け付けていません。)
 今日は「芸術の秋」よろしく、全学年とも製作・絵画活動をしております。各学年について、簡単にご紹介します。
 まずは年少組。「果物観察」です。園庭の姫リンゴも色づき始め、ホール横の柿の実もだいぶ大きくなってきました。秋はいろんな彩りがあるということで、例年行っている活動です。テーマになることは「見たように描く」こと。これ、とっても難しいのです。玄関に飾ってあるボタニカルアートは写実的というか虫喰いだの枯れかけだのを(恐らく)忠実に描き出していますが、子ども達の表現はなかなか「見たまま」にはならないのです。「リンゴは赤」と知っているが故に、真っ赤に描く。先生はポイントを知っていますから「赤だけじゃないよね、どんな色が見つけられるかな?」と一生懸命問いかけていますが、知識のあることが見えている世界をゆがめているのです。かなり「よく見てね〜」と話しかけ、黄色や緑などの「リアルな色」に気付いてくれたらいいな、と思います。生きていく上で必要な知恵は「紅いのはりんご」で構わないのですが、そう捉える間に気付かれず捨てて置かれる「見えたこと」があるのですね。
 年中組では、ドングリの壁飾りを作っていました。そもそも壁掛けというのがどの程度一般的なのかは分かりませんが、これも季節の製作。頭に色んな毛糸をまいて、「表裏でたるまないようにね」と注意点を聞きながら、慎重に作っていました。
 最後の年長組は、水彩えのぐ遊び。山盛りのかき氷に色づけしていました。先に紙面を濡らしていたので、絵の具がぱぁーっと広がります。いろんな味(イカスミ味も!)が表現されていましたが、楽しそうに相談している姿が多く見られました。何事もコミュニケーションの種とできる、年長ならではの姿だと思いました。

歯の健康を学ぼう

9月 30th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 - (歯の健康を学ぼう はコメントを受け付けていません。)
hanokenkou2016 今日は、子ども達が帰ってから、先生達の勉強会がありました。地元の歯医者さんにお越しいただき、「幼児の歯の健康について学ぶ」という内容です。
 私も改めて知ったのですが、永久歯は2歳ごろから準備が始まっているのだそうです。それを一生使うのですから、幼稚園の時期の栄養状態が、「楽しくおいしく食べられる」ことを左右する…ひいては、一生の身体作りを左右する…。歯の健康は本当に大切ですね。
 また、対照的に語っておられた「地域によっては、20本のうち2本位が正常、という子が殆どです」というのも衝撃的でした。「幼稚園では、とにかく”磨きの質”よりも”習慣化”を目指して下さい」というお話で、「歯磨き」の雰囲気作りが大切なのだろうな…と思いました。そう思うと、「口くさいよ」と言われるのも、時には意味があるのかも…とまで考えてしまいます。
 また、「園でいただく質問とかも、どんどん廻して下さって結構ですよ」とのこと。いずれ保護者の方対象で講演会とか開けないかしら…と思いは膨らみます。

名乗り

9月 23rd, 2016 | Posted by Sato in 保育論 - (名乗り はコメントを受け付けていません。)
funfan2016 今日は年長さん、運動会で使う手具を作っていました。ここ数年恒例になっている、「私はここよ!僕はここだよ!」と自らをアピールできる道具です。子ども達も改めて「自分の名前」をじっくりと見る機会になり、もしかすると「自分の名前って、どんな意味なんだろうか?」という問いを起こすかも知れません。
 名付け、というのはやや宗教がかっていて…つまり、「願い」そのものでありますので、神聖というか特別扱いしてよいと思っています。
 手を持ってもらいつつ、慎重に筆を進めます。意外なほど力強く(?)、鮮やかな名前が描かれました。今はそれぞれ用意していただいた扇子ですが、本番には1人ひとりの個性とともに、それぞれ代えのない手具で踊ります。どうぞお楽しみに。

かなりのアゥェーだったけど

8月 5th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 | 行事 - (かなりのアゥェーだったけど はコメントを受け付けていません。)
mogakodo2016  私と副園長の2人で、山形県の公立認定こども園へ行って、講演会をしてきました!
 タイトルは大袈裟にも「心を育てるとは」。我ながら大胆なタイトルです。けれど、戻ってきて思うのは、「なかなかよい時間が持てたのではないか」ということです。
 内容は、今年4月の「園だより」に書いたような、「子どもの行動への反応が、次の自主性を形作る」というような事がメインでした。「試行錯誤」から「学習」する子どもは、自分の行動に対して「どのような反応(評価)があったか」で、強化されたり弱化していくものですよと。
 現地の町で、年間の出生数は50人以下。「いずれは町で唯一の幼児施設になるかも」という場所でした。現在は、住んでいる地域によって行く園(幼稚園・保育所・こども園)が決まるけれど、内容としてはほぼ同一だそうです。お母さん方は働いている方が殆どで、送り迎えは祖父母というのが一般的なのだそうです。前日に到着して、園長先生からいろいろと教わったのですが、「聞けば聞くほど文京区とは違う!」ことばかりで、「こちらでの経験から役に立つ話は、あまりないのでは?」と感じるほどでした。東京では、何と言っても「孤育て」の問題をどうするか?ですから。お母さん同士も地元の同級生や先輩後輩・3世代同居・120人の子どもに20人以上の先生…「羨ましい」と言いたくなる程の環境です。
 保育所・認定こども園というと、「お母さんが働くための施設」というのが第一義ではあるようなのですが、その中で「子どもの育ちを大切に、子どもと一緒に成長することを大切に」と考えておられる園長先生・保育士・先生方には非常に共感しました。そして感想文からは、やはり子どもと向きあいつつ一生懸命子育てしている母親の姿が見て取れました。「いろんなサポートはあるけれど、最後はお母さんが」というのは、どこでも変わらないようです。
 また、お父さんも本職の大工さんを筆頭に、「園庭の遊具、作ったんですよ!」という協力ぶり。「予算はなくても工夫で勝負」は、先日雑誌にのった「物を大切にする態度」そのものであると思いました。「これからも補修しなきゃなんないんで、園からは離れられませんよ」と話していたお父さんは、誇らしげでもありました。
 改めて、機会を作って下さったこども園の園長先生、PTA役員の皆様、そして暖かく迎えて下さった職員の皆様、無名の一園長の話を一生懸命聞いて下さったお母さん方(&お爺ちゃん・お婆ちゃん方)、ありがとうございました。
 東京へお越しの際には、どうぞ遊びに来て下さい。

進化を続けて

7月 27th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 - (進化を続けて はコメントを受け付けていません。)
焼きそば作り体験。

焼きそば作り体験。

 今日は施設開放中のイベント#1、「おみせやさんごっこ」です。もう何年になりますか…(遠い目)。とにかくお話をいただいて、半分ノリで始まった企画ですが、回数を重ねて随分進化してきたと感じます。2部構成にしたり、事前に参加者の概数を調査したり、ホールからお店を出してゆったり配置したり…
 そんなにミッチリ打ち合わせをしている訳ではないのですが、毎年すこしずつ進化していることを感じます。そして、今回は申込み時のコメントに「前半と後半の区切りがハッキリしなかった」とのご指摘もいただいていたので、その辺りの対応も行いました(これは園長の出番ですね)。
 学生さん達は2年生で、もう教育実習も経験済みですが、これだけ短時間に子どもが押し寄せてくる経験は、あまりないのだろうと思います。そして、「お店屋さん」になることで、その周辺環境…店舗の設置から呼び込み、流れや見送り…まで、「ある程度は」想定しておかなければならないことに気付いたと思います。「お店の場所が、結構人の流れに影響する」とか、全体そろって現場でなければ分からないことも。
 私も今回は、始めて「開催後のアンケート」をお願いしています。感想や要望など頂戴し、学生さん方にフィードバックしようと思います。幼稚園として「この行事は楽しいと思います」と賛同しているのですから、丸投げにはできません。
 そして、いくつかのお店で「子どもが自分で手を入れる」「お店のお手伝いをする」という新趣向が見られました。キッザニアならともかく、「年少児がどの程度できるのか?」の想定は、結構大変だったと思います。「どのくらい時間がかかるのか?」とかも。けれど大抵のことは試行錯誤・トライアンドエラーです。いつか彼らが現場に就職した時の礎になってくれればと思います。
 彼らにも話しました。「子ども達の記憶の中に、みんなの事が少し入ったかと思います。そういう”記憶に残る大人である”ということは、どこか覚えていてね」と。

終わりは始まり

7月 21st, 2016 | Posted by Sato in 保育論 - (終わりは始まり はコメントを受け付けていません。)
okaitke2016 今日は終業式。私は主に振り返りの話しをしていました。「年少さんは、自分の椅子を持ってくることができなかったけれど、今ではしっかり持って来られるようになりましたね」「年中さんは、新しい友達と一緒にトウモロコシを育てたり遊べるようになりましたね」「年長組は一番のお兄さん・お姉さんとして、自分達のことをよく分かっています(自覚があります)ね」という塩梅です。幼稚園って、そういう変化が目に見えることが多いので、本当に嬉しいです。
 それをうけて、司会の先生は「夏休みの過ごし方」を話してくれました。「早寝・早起きをしましょうね」というところから、「本をたくさん読むつもりです」「施設開放もありますよ、お店屋さんごっこやコンサートもありますよ」と。
 ちょうど私も『子どものための哲学対話』を買ったところで、「明照新聞」に向けて?材料を仕入れようと思っています。  そう、「終わりは始まり」とはよく言いますが、今日も明確に「1学期の終わりは夏休みの始まり」でした。子ども達は恐らく「夏休みが始まって嬉しいな」と未来志向の目で見ていると思いますが、大人は同時に「1学期を振り返る機会」とも捉えているわけです。こうした経験の積み重ねから帰納して「始まりは終わりを伴う」と抽象的な理解を持つと、生活を二重に味わえるようになるのでは、と思います。
 …くだんの書籍、「人生の目的は遊ぶこと」で始まります。興味津々。「遊びとは何か?」ですね。