明照幼稚園

知り尽くして欲しい

1月 17th, 2017 | Posted by Sato in 保育論 | 日々の姿 - (知り尽くして欲しい はコメントを受け付けていません。)
 新年になって初めてのお御堂参り。「百姓じいさんと天狗」という、何とも特徴に欠けたタイトルですが、驕った天狗を知恵で追い払う、というものでした。
 もう子ども達も注目してくれているので、お笑い要素は微かなものに。それでもきちんと発見して楽しんでくれたようです。
 そして、「霜柱が立っていたね」という話もしました。冬も一段と寒くなると、自然の変化もたくさん見つけることができます。水仙も咲き、水を汲んでおけば氷になり、霜柱も立つ…。
 そういった「自然の変化がたくさん見られる」のは、家庭と比較して、幼稚園の大きな特徴なのだろうと思います。そして、「せっかくここに居るのだから、そういった自然の変化を知り尽くして欲しいな」という思いが浮かびました。丁度「言葉の時間」にも「霜柱」は出てきます。クラス単位で探しにいった子もあるようです。
 自分でも覚えているのですが、霜柱って子ども達をひきつける力があるのです。フラフラと寄って行ってしまう。踏む時の、あの感触が心地良いのです。誰にも怒られないし。
 ということで、「見つけられる目」を育て、貪欲に自然から学べる子を育てたいな、と思った園長でした。

多少のブレは気にしない。

1月 12th, 2017 | Posted by Sato in 保育論 | 日々の姿 - (多少のブレは気にしない。 はコメントを受け付けていません。)
 今朝は日射しもあって温かかったので、多くの子達が園庭で遊んでいました。私も久しぶりにボール投げなどしたのですが、自分達でドッチボールの枠線を引いたようで、いつの間にかコートができていました。
 おお、2学期には先生が何かとリードしていたけれど、自分達で進められるようになったなぁ。感心して見ておりました。実際、2学期終わりの方の記録には「ルールをめぐる、或いは判定をめぐるイザコザ」が何度か見られたのです。ここに来て、だいぶ「ルールがルールとして機能してきた」というところでしょうか。先生は縄跳び指導へ行っていたので、子ども達が自律的にドッチボールをしているのでした。
 終わって園舎へ戻ろうとした時です。ふと見ると、コートの線が結構ずれていました。グルッと回って目分量で書いたのでしょう。細かい子であれば「不公平だ」という趣旨のことを言ったかも知れません。けれど、そんなの、まさに「些細なこと」ですよね。
 自分達で準備して、進めて、始末ができる。その一連の活動を手伝いなしでできるようになって来た。こういうのを、「子どもの成長」と言うのでしょうね。

芸術家

1月 11th, 2017 | Posted by Sato in 保育論 | 日々の姿 - (芸術家 はコメントを受け付けていません。)
 今日は各学年、「冬休みの思い出」を振り返っていました。で、1人ずつ先生に見ていただくので必然的に「自分で遊ぶ」時間ができます。
 私が見に行った所、ちょうど「先生、(粘土の)リンゴできたから食べて!」「モグモグ」「じゃーん、毒入りでした!」「うげぇ」とか遊んでいたのですが、その後彼は「潰しました〜」「穴が空きました〜」「足ができました〜」と、どんどん展開して見せてくれるのです。
 そして、故意か偶然か?まるで「ムンクの叫び」にクラゲの足がついたような作品…ができました。偶然写真に撮れたのですが、目のえぐれた感じとか、そっくりです。ポケモンGoなら「メノクラゲ」というところでしょうか。粘土というのは不思議な物ですね。いつになっても「完成!おしまい!」がない。手に触れていると、どんどん変化していく。その都度新しい見立て=見方を見つける。「そっくり」とか「リアル」という問題ではなく、発想がどんどん広がっていく。その過程を見せて貰って、とても楽しかったです。
 本当は、万物流転で何事も変化し続けるものです。けれど人間、何だか安定が欲しくて「完成」とか「保存」とかしたくなってしまう。それ自体は自然な感情なのでしょうけれど、囚われていると自由を失います。子どものうちに、「いつでもオッケー、途中でオッケー」があることを体験しておくと、将来にもゆとりが生まれるような気がします。

冬休みの思い出

1月 10th, 2017 | Posted by Sato in 保育論 - (冬休みの思い出 はコメントを受け付けていません。)
 今日から3学期が始まりました。始業式では、子ども達から「冬休みの思い出」話を聞かせてもらったのですが、イヤみんなよく司会の話を聞いていますね。「新幹線に乗った子、他にもいるかな?」などの反応がとても良いです。そして、「話したい人〜?」への返事もよい。「皆の分を話していると時間がなくなってしまうけれど、お部屋でみんな話してみてね」とのフォローもあり、「聞くときは聞く」がしっかりできていると感心しました。
 そうそう、豆知識ですが、「どうして3学期は短いのでしょうか?1月・2月・3月。それはね…一月は”行ってしまう”、”2月は逃げる”、”3月は去る”月だからです。ノンビリばかり構えていると、あっという間ですよ。」
 さて私の冬休みですが、ゴク弾丸ツアーで沖縄へ行って来ました。1日目の夕方に出て、3日目のお昼には帰ってくるという(航空運賃が安くて助かりました。行きは9900円!)。去年は1週間空けていましたので今年は頑張りました。でも「このままじゃ息が詰まる〜」という感じで。
 もう何度も訪れているのですが、歳をとるにつれて印象に残る部分は変わるものです。今回は那覇の民謡居酒屋でのこと。オーナー(46歳)が「ミニライブやりますんで、少し待っててくださいね」…40分待ちましたが、その中で。「こちらの文化では、夕ご飯を家族みんなで一緒に食べて、お父さんとかが三線を出してきて、家族一緒に歌って一緒に踊る。その楽しさを味わうのが幸せで、それが沖縄の文化なんです。」と言っていました。もちろん彼の家でも、子どもの頃はそうしていたと。
 「家族で一緒に歌えたら、一緒に踊れたら、それで幸せ」。正しい事ではありますが、実際にできるか?と問えば、恐らく沖縄以外では珍しいこと。お隣のテーブルでは、家族連れのお母さんが涙を目に溜めていました。そんな素朴な幸せを、部分的にでも実現できたらいいですね。
 3学期、短いですが、どうか宜しくお願い致します。

柿とれば

11月 25th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 | 日々の姿 - (柿とれば はコメントを受け付けていません。)
kaki  いろんなことが 分かります(子ども達)

ということで、柿にまつわる子ども達のお話。
 お天気も良くなったので、園長は梯子をかけて柿を採りました。ご存じのように、柿は隔年で豊作になるので、昨年は大々的にできなかったのですが、今年は全員に回るほどの収穫がありました。
 そして、年長さんは「下で受け取る」ことも挑戦。私ももちろん投げつける(オーバースロー)訳ではありませんよ。それでも落下地点では結構な勢い・スピードになります。素手ですから捕れたとしてもかなりの衝撃はあるはず。年長さんだけ、特別な経験です。
 正直に言えば、半分位は捕れずに落としてしまい、3分の1は割れたりヒビが入るのです(だから生り年以外はやりません)。けれど、捕れれば嬉しいだろうし、当たっても何かの経験にはなるかな…と思っていたら!先生の記録に面白い記載がありました。
 ある男の子は、張り切って捕ろうとしたけれど、胸にボスンと当たってしまった。「痛って−」の後、「先生、赤い柿でもこれだけ痛いんだから、緑の柿だったら蟹が死んじゃうのも分かるよ」と。その通り、自分が痛みを味わって、他者の痛みを想像できるようになる。
 「心の理論」と言われる「他人の気持ち」は、自分が経験したことがなければ分からないと言われますが、まさにそれが起きているな…と思いました。「悲しい思いをした人こそ、他人の悲しさも分かってあげられる・やさしくなれる」とはこれです。
 年少組では「ゴーンって鳴るかな…」という声が聞こえたそうです。正岡子規ですね!
 リズムのよい言葉はやっぱり耳に残るんだなぁ…そして、きっと私達の普段の話し言葉も残っているんだろうな…と、改めて思いました。

どうしようか?

11月 10th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 - (どうしようか? はコメントを受け付けていません。)
karuta2016 「どうしようか?」この、一見平凡な会話が、実はとても価値あるものなのです、幼稚園では。

 お買い物ごっこに出す品物を作る中で、「糊を使う」という行程がありました。幼稚園では集団で活動しますから、一台の机を4人位の子どもが共用しています。
先生「糊を使うので、机にシートを敷きます。4人で話し合って、誰か1人が取りに来てね」
すると…全員が席を立って、シートを取りに来たのです!可愛らしいですね。。
 先生はにっこり笑って、「ごめんね、もう一度戻って頂戴」と席に戻し、(難しかったかな)と思いつつ、もう一度同じ説明をしました。すると…
 誰が取りに行くか話し合うことができたそうです。机によっては「みんなが取りに行きたいから、行くのは2人で、広げるのは全員でやろうよ」という結論が出たそうです。
 その妥当性はともかく、「みんなの気持ちを知り」、その上で「決める」という2つの社会的活動が見られて、先生はとっても嬉しかったようです。
 自分の気持ちや衝動はある。けれど、それを通してよいばかりではない。「どうしようか?」まずは形からでも、「クラスで一緒に過ごす」ことを能動的にやり始めたのかな…という感じです。こういった積み重ねが、いずれ「自分達のお店については、自分たちで話し合って決める!決めた!」という年長さんの「お店」につながっていくのだろうと思いました。

考査を終えて

11月 7th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 | 行事 - (考査を終えて はコメントを受け付けていません。)
counselor_soft  今日(11/4)は入園手続き。考査当日とは打って変わって、お天気もみなさんの表情も穏やかだと感じます。来年度の入園考査にあたり、たくさんの方々に関心を寄せていただき、お時間を割いていただいて、ありがとうございました。
 出願については、説明会などでお伝えした「予想倍率」の、ほぼ範囲内でした。家庭調べには、今年も熱心な思いを綴っていただいた方が多く見られました。保護者の皆様から、お子さんへの愛情を感じました。また同時に、資料などをよく読み込んで下さっていることも感じ、「幼稚園を知っている方、気に入っている方に来ていただきたい」という、ごく単純なことですが私たちがお願いしたことをきちんと受け止めて下さっていると思いました。
 そして当日。当日欠席の方が居ませんでした。これは実はなかなかレアなことなのです。コミットして下さっている。この全体の雰囲気は、我々だけではとてもとても作れるものではありません。また、「お父さん同伴率」がとても高かったです。待ち合わせ室の雰囲気は、例年とかなり違っていたようです。近年は会社も「家族のため」お休みを取りやすくなっているのだろうと思いますが、全体を通して三分の一~半分弱くらいのお父さんがお越しになっていたと思います。また、特に大枠の部分で沢山お話して下さるお父さんが多く、私としても(父親として)共感したり学びになる表現も多かったです。「考査」とはいえ、満点がある訳でもなく、判断基準も「園基準による」ので、主観で語るしかありません。そのあたりを理解下さっていると感じました。お仕事の都合をつけるのも大変だったとは思いますが、ありがとうございました。
 これから入園に向けて、たんぽぽぐみ(希望者のみ)や新入園児保護者会など、いろいろな活動がございます。子どもたちも、保護者の方々も、なるべく不安少なく入園できるよう、心を砕いていきたいと存じます。

見て話して書いて

10月 18th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 | 日々の姿 - (見て話して書いて はコメントを受け付けていません。)
 今日は「芸術の秋」よろしく、全学年とも製作・絵画活動をしております。各学年について、簡単にご紹介します。
 まずは年少組。「果物観察」です。園庭の姫リンゴも色づき始め、ホール横の柿の実もだいぶ大きくなってきました。秋はいろんな彩りがあるということで、例年行っている活動です。テーマになることは「見たように描く」こと。これ、とっても難しいのです。玄関に飾ってあるボタニカルアートは写実的というか虫喰いだの枯れかけだのを(恐らく)忠実に描き出していますが、子ども達の表現はなかなか「見たまま」にはならないのです。「リンゴは赤」と知っているが故に、真っ赤に描く。先生はポイントを知っていますから「赤だけじゃないよね、どんな色が見つけられるかな?」と一生懸命問いかけていますが、知識のあることが見えている世界をゆがめているのです。かなり「よく見てね〜」と話しかけ、黄色や緑などの「リアルな色」に気付いてくれたらいいな、と思います。生きていく上で必要な知恵は「紅いのはりんご」で構わないのですが、そう捉える間に気付かれず捨てて置かれる「見えたこと」があるのですね。
 年中組では、ドングリの壁飾りを作っていました。そもそも壁掛けというのがどの程度一般的なのかは分かりませんが、これも季節の製作。頭に色んな毛糸をまいて、「表裏でたるまないようにね」と注意点を聞きながら、慎重に作っていました。
 最後の年長組は、水彩えのぐ遊び。山盛りのかき氷に色づけしていました。先に紙面を濡らしていたので、絵の具がぱぁーっと広がります。いろんな味(イカスミ味も!)が表現されていましたが、楽しそうに相談している姿が多く見られました。何事もコミュニケーションの種とできる、年長ならではの姿だと思いました。

歯の健康を学ぼう

9月 30th, 2016 | Posted by Sato in 保育論 - (歯の健康を学ぼう はコメントを受け付けていません。)
hanokenkou2016 今日は、子ども達が帰ってから、先生達の勉強会がありました。地元の歯医者さんにお越しいただき、「幼児の歯の健康について学ぶ」という内容です。
 私も改めて知ったのですが、永久歯は2歳ごろから準備が始まっているのだそうです。それを一生使うのですから、幼稚園の時期の栄養状態が、「楽しくおいしく食べられる」ことを左右する…ひいては、一生の身体作りを左右する…。歯の健康は本当に大切ですね。
 また、対照的に語っておられた「地域によっては、20本のうち2本位が正常、という子が殆どです」というのも衝撃的でした。「幼稚園では、とにかく”磨きの質”よりも”習慣化”を目指して下さい」というお話で、「歯磨き」の雰囲気作りが大切なのだろうな…と思いました。そう思うと、「口くさいよ」と言われるのも、時には意味があるのかも…とまで考えてしまいます。
 また、「園でいただく質問とかも、どんどん廻して下さって結構ですよ」とのこと。いずれ保護者の方対象で講演会とか開けないかしら…と思いは膨らみます。

名乗り

9月 23rd, 2016 | Posted by Sato in 保育論 - (名乗り はコメントを受け付けていません。)
funfan2016 今日は年長さん、運動会で使う手具を作っていました。ここ数年恒例になっている、「私はここよ!僕はここだよ!」と自らをアピールできる道具です。子ども達も改めて「自分の名前」をじっくりと見る機会になり、もしかすると「自分の名前って、どんな意味なんだろうか?」という問いを起こすかも知れません。
 名付け、というのはやや宗教がかっていて…つまり、「願い」そのものでありますので、神聖というか特別扱いしてよいと思っています。
 手を持ってもらいつつ、慎重に筆を進めます。意外なほど力強く(?)、鮮やかな名前が描かれました。今はそれぞれ用意していただいた扇子ですが、本番には1人ひとりの個性とともに、それぞれ代えのない手具で踊ります。どうぞお楽しみに。